『「好き」を「お金」に変える心理学』を読んで考えさせられたのは、「どうすればもっと稼げるか」よりも、「何にお金を使うか」が人生を大きく左右するということでした。
節約して貯金を増やすことは大切です。しかし、お金を減らさないことばかり考えていると、自分の可能性を広げるために使うべきタイミングまで逃してしまうかもしれません。
好きなことにお金を使い、それをさらに磨き、誰かの役に立つ形にして収入へつなげる。そして得たお金を再び好きなことへ投資する。本書から見えてくるのは、そんな「好き」と「お金」を循環させる考え方です。
『「好き」を「お金」に変える心理学』が問い直すお金の使い方
お金について考えるとき、どうしても「いくら稼ぐか」「いくら貯めるか」に意識が向きがちです。しかし、本書で印象に残ったのは、稼ぐことだけでなく使い方に目を向ける考え方でした。
生きていくために「稼ぎ方」を知るのはとても重要ですが、幸せになるためにより大切なのは、「使い方」
引用:『「好き」を「お金」に変える心理学』メンタリストDaiGo著
この一節を読むと、お金を使わないことが必ずしも正解ではないと気づかされます。
大切なのは、自分にとって価値のあるものを見極めてお金を使うこと。単に残高を増やすのではなく、そのお金によって自分の知識や経験、能力を増やせるなら、お金の意味は大きく変わります。
特に興味深かったのが、消費と投資を区別する考え方です。
1つは、一時的な喜びが得られる単なる消費。もう1つは、将来、収入という形で戻ってくる可能性のある投資です。
引用:『「好き」を「お金」に変える心理学』メンタリストDaiGo著
同じ「お金を使う」という行動でも、その先に何が残るのかを考える。この視点を持つだけでも、買い物や自己投資に対する判断基準が変わりそうです。
何でも我慢するのではなく、「これは自分にとって投資なのか」と考えてから使う。節約一辺倒ではないお金との付き合い方が、本書の大きな魅力だと感じました。
『「好き」を「お金」に変える心理学』の核となる無限ループ
本書のタイトルにもある「好き」を「お金」に変えるという考え方は、好きなことをただ仕事にすればいい、という単純な話ではありません。
特に心に残ったのが、次の一節です。
お金の無限ループとは、好きなことを選択し、そこにお金を集中して使っていると、あなたの稼ぎ方に磨きがかかり、結果的に収入が増えていくというサイクルのこと。
引用:『「好き」を「お金」に変える心理学』メンタリストDaiGo著
「好きなことにお金を使う」というと、趣味への浪費を想像してしまうかもしれません。しかし、ここで重要なのは、好きなことにお金を使うことで能力を磨き、それを収入へ結びつけ、さらに再投資するという循環です。
好きな分野の知識を深めたり、経験を積んだり、技術を高めたりする。その積み重ねが誰かに提供できる価値になれば、好きなことがお金を生み出す可能性が出てきます。
そして、そこで得たお金を別のものに使い切るのではなく、再び好きなことへ戻す。この発想は、好きなことを単なる娯楽で終わらせないための仕組みとして、とてもわかりやすいと感じました。
好きを仕事にするには人の役に立つ視点が必要
好きなことを追求するだけでは、必ずしも仕事になるとは限りません。『「好き」を「お金」に変える心理学』を読んでいて重要だと感じたのは、自分の能力を「誰かの役に立つもの」へ変換する視点です。
好きなこと」に関する自分の今の能力を把握します。そしてその能力をどのように活用すれば、人の役に立てられるか、誰かの課題を解決することにつながるかを考えます。
引用:『「好き」を「お金」に変える心理学』メンタリストDaiGo著
好きなことを収入にしたいと考えたとき、「自分は何が好きなのか」だけで考えてしまいがちです。しかし、仕事として考えるなら、そこに「誰のどんな困りごとを解決できるのか」という視点を加える必要があります。
自分が好きで続けてきたことの中には、自分にとって当たり前になっている知識や技術があるかもしれません。それを必要としている人がいないか考えてみる。
この発想なら、いきなり「好きなことで独立しよう」と大きく構える必要もありません。まず自分の好きなことや得意なことを把握し、それが誰にどんな価値を提供できるのかを探していく。その延長線上に仕事がある、と考えると現実味が増します。
物ではなく自分に残る経験へ投資する
もうひとつ、本書を通して考え直したくなったのがお金を使う対象です。
買った瞬間に満足するものもあれば、お金を使ったあとに知識やスキルとして自分の中に残るものもあります。
読み返したくなるのが、この一節です。
まずは物を買うよりも、好きなこと、得意なことを伸ばし、磨いていくことのできる経験にお金を使っていきましょう。
引用:『「好き」を「お金」に変える心理学』メンタリストDaiGo著
「欲しいかどうか」だけではなく、「これは自分の可能性を広げてくれるか」と考える。そうすると、お金を使うときの基準がかなり変わります。
知識や経験、スキルとして残るものなら、その価値は購入した瞬間だけで終わりません。好きなことをさらに深く楽しめるようになり、それが人の役に立つ能力へ育っていけば、結果として収入につながる可能性も生まれます。
節約するか使うかという二択ではなく、「どこに集中して使うか」を考える。本書を読んで最も実践したくなった考え方のひとつです。
まとめ
『「好き」を「お金」に変える心理学』は、好きなことで稼ぐ方法だけではなく、お金を何のために稼ぎ、何に使うのかを考え直すきっかけになる一冊です。
好きなことを見つけ、そこに時間とお金を使って能力を磨く。その能力で人の役に立ち、収入につなげ、得たお金を再び好きなことへ投資する。この循環ができれば、「好きなこと」と「仕事」と「お金」は別々のものではなくなっていきます。
貯金はしているけれど何のために貯めているのかわからない人、好きなことはあるけれど仕事にはできないと思っている人、自分への投資にお金を使うことをためらってしまう人には、特に考えるきっかけの多い内容だと思います。
お金を減らさないことだけを目標にするのではなく、自分の好きなことや可能性を育てるために使ってみる。そんなお金との付き合い方を始めたくなる一冊でした。
コメント