『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ仕事に対する考え方』を読んで感じたのは、仕事の成果を左右するのは、知識やテクニックだけではなく「どう考えるか」なのだということです。
仕事をしていると、考えているつもりなのに答えが出なかったり、説明したのに相手に伝わらなかったり、会議をしても結論が出なかったりすることがあります。本書には、そんな日々の仕事で起こりがちな問題を整理するためのヒントが詰まっています。
特に印象に残ったのは、思考力や伝達力を漠然とした「センス」として扱うのではなく、具体的な行動に落とし込んでいるところでした。仕事の進め方を一度基本から見直したい人にとって、実践につなげやすい一冊です。
『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ仕事に対する考え方』で学ぶ「考える」と「悩む」の違い
仕事で問題にぶつかったとき、長い時間頭を抱えていると、それだけで十分考えたような気持ちになることがあります。しかし、時間を使ったことと、問題の解決に近づいたことは同じではありません。
特に心に残ったのが、次の一節です。
「悩む」と「考える」を混同しないこと □ 悩んでいても仕事は進まないということ □ 心配な点を無くすために考えること
引用:『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ仕事に対する考え方: 外資系企業でも十分通用!会話調で分かりやすいロジカルシンキング、会議力、伝達力、思考力、ファシリテーションの教科書/リスキリング』寺澤伸洋著
「悩んでいる状態」と「考えている状態」を分けて捉えるだけでも、仕事への向き合い方は変わりそうです。
答えが出ないまま同じところをぐるぐる回るのではなく、「何が心配なのか」「何を明らかにすれば前に進めるのか」と問題を具体化する。そうすれば、思考を仕事の前進につなげられます。
さらに、考えるときには視野を広げることも重要です。
考えるとは、高い視点から全体像を見て、関連する項目に要素分解していくこと □ 出てきた項目をタテに深く掘り下げる前に、まずは思考を横に広げること
引用:『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ仕事に対する考え方: 外資系企業でも十分通用!会話調で分かりやすいロジカルシンキング、会議力、伝達力、思考力、ファシリテーションの教科書/リスキリング』寺澤伸洋著
私は、問題が起きると一つの原因を見つけて、そこを深く考えたくなりがちです。しかし、その前に全体を眺めて、ほかに考えるべき要素がないか確認する必要があります。
「深く考える」だけではなく、「広く考えてから深く考える」。この順番を意識するだけでも、思い込みによる見落としを減らせそうだと感じました。
伝わらない責任を相手に押しつけない
『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ仕事に対する考え方』には、考える技術だけでなく、考えたことを相手へ伝えるためのヒントもあります。
仕事では、「ちゃんと説明したのに、なぜ分かってくれないのだろう」と思ってしまうことがあります。そんなときに思い出したいのが、この一節です。
話を始める前に、ポイントがいくつあるのかを伝えること □ ポイントを箇条書きでまとめること □ 全体説明の際は細かい話にこだわらないこと □ 話が伝わらないのは受け手ではなく話し手の問題だと認識する
引用:『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ仕事に対する考え方: 外資系企業でも十分通用!会話調で分かりやすいロジカルシンキング、会議力、伝達力、思考力、ファシリテーションの教科書/リスキリング』寺澤伸洋著
これは耳の痛い言葉でもあります。
相手が理解できないことを相手の能力の問題にしてしまえば、自分の説明方法は変わりません。しかし、「どうすれば相手が理解しやすいか」を考える責任が話し手にあると捉えれば、伝え方を改善できます。
最初にポイントの数を示す、箇条書きにする、全体像を説明してから細部に入る。どれも特別に難しい方法ではありません。それだけに、普段の会話や打ち合わせですぐ試せるのがいいところです。
会議を「進める」だけでは足りない
会議についての考え方も印象的でした。
ファシリテーションというと、参加者に発言を促したり、時間を管理したりする姿を思い浮かべます。しかし本書で示されている考え方は、さらに踏み込んでいます。
ファシリテーターは会議をただ進める人じゃなくて、会議を結論まで導く人なんだ。だからファシリテーターは、その会議における自分なりの結論を持っておかないとファシリテーションなんか出来ないんだよ。自分が全責任を持ってこの会議を最後の結論まで導くという強い意志を持つこと、僕はそれが一番大切なことだと思うな。」
引用:『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ仕事に対する考え方: 外資系企業でも十分通用!会話調で分かりやすいロジカルシンキング、会議力、伝達力、思考力、ファシリテーションの教科書/リスキリング』寺澤伸洋著
会議を予定どおり終わらせることと、意味のある結論までたどり着くことは別物です。
この一節を読むと、ファシリテーターには単なる進行役以上の当事者意識が必要なのだと分かります。会議の目的を理解し、自分なりに考えたうえで、その場を結論へ導いていく。
これは会議だけでなく、仕事全般にも通じる姿勢だと思いました。「自分は担当ではないから」と一歩引くのではなく、自分ならどうするかを考えておく。その積み重ねが、仕事への主体性につながるのではないでしょうか。
完璧を目指すより仕事を前に進める
仕事を丁寧にやろうとするほど、完成するまで人に見せたくないという気持ちが出てきます。しかし、時間をかけて完成させた後で方向性が違うと分かれば、大きな手戻りになります。
読み返したくなるのが、次の一節です。
□ 完璧主義を捨てて、スピード重視のスタンスをとること □ 50%くらい出来たところで依頼主の確認をとること □ 出来るだけ自分のところに仕事を留めておかないこと
引用:『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ仕事に対する考え方: 外資系企業でも十分通用!会話調で分かりやすいロジカルシンキング、会議力、伝達力、思考力、ファシリテーションの教科書/リスキリング』寺澤伸洋著
50%程度で一度確認するという考え方なら、方向性のズレを早い段階で修正できます。
「完成度を高めてから出す」ことだけが丁寧な仕事ではなく、「早めに共有して、正しい方向へ進んでいるか確かめる」ことも丁寧な仕事なのだと思います。
仕事を自分のところで止めないという視点も重要です。一人で完璧を目指すより、適切なタイミングで次の人へ渡す。チームで仕事を進めるうえで意識したい考え方です。
まとめ
『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ仕事に対する考え方』から学べるのは、単なる仕事術ではなく、仕事を前へ進めるための思考の基本です。
悩むことと考えることを区別する。全体を見てから深く考える。相手に伝わるところまでを自分の責任と捉える。会議を結論まで導く。そして完璧になるまで抱え込まず、早めに共有する。
どれも日々の仕事の中で実践できるものばかりです。
「もっと仕事をうまく進めたいけれど、具体的に何を変えればいいのか分からない」。そんな人が、自分の考え方や伝え方を見直すきっかけとして読んでみたくなる一冊です。
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