『ビジネスエリートになるための 教養としての投資』を読んで感じたのは、投資は単に「どの株を買えば儲かるか」を考えるだけのものではない、ということでした。働き方、自分の価値の高め方、そして企業を見る視点まで考え直すきっかけを与えてくれる一冊です。
特に印象に残ったのは、自分を「働かされる人」として捉えるのではなく、自分の意思で働き、自分の価値を高めていくという考え方です。投資を学びたい人はもちろん、今の働き方にモヤモヤしている人にも考えるきっかけが多い本だと感じました。
この記事では、働き方、自分への投資、長期投資、企業を見るときのポイントという視点から、心に残った部分を紹介します。
『ビジネスエリートになるための 教養としての投資』が問い直す働き方
本書を読んで最初に考えさせられたのが、「自分は誰のために働いているのか」ということでした。
会社に勤めていると、どうしても上司や会社から仕事を与えられている感覚になりがちです。しかし、本書ではそこから意識を切り替えることが提案されています。
そこで私の提案は、「労働者2・0を目指せ」というものです。 労働者1・0の「他人に働かされている」というマインドセットを、「自分が働いている」に切り替えてみて下さい。
引用:『ビジネスエリートになるための 教養としての投資』奥野 一成著
「働かされている」と「自分が働いている」では、同じ仕事をしていても受け止め方がまったく違います。
自分の時間や能力を会社に提供していると考えれば、「どうすれば自分の価値をもっと高められるか」という発想にもつながります。今いる会社だけを基準にするのではなく、自分自身をひとつの資産として考える視点が印象に残りました。
『ビジネスエリートになるための 教養としての投資』は、お金の運用だけではなく、働くことそのものを投資の視点から考え直させてくれます。
自分への投資が仕事の選択肢を広げる
投資という言葉を聞くと、株式やお金を思い浮かべます。しかし、本書で強く印象に残ったのは、その前に「自分への投資」があるという考え方でした。
若くて時間がある若いビジネスパーソンがまずやらなければならないこと、やり続けなければならないこと、それは「自分への投資」です。継続的に自己研鑽することで、「自分が働く」場合の単価を上げるのです。「自分が働く」場合の選択肢、つまり転職や副業の選択肢を広げるのです。
引用:『ビジネスエリートになるための 教養としての投資』奥野 一成著
この一節を読んで、自分への投資は単に知識を増やすことではなく、将来の選択肢を増やす行動なのだと感じました。
何かを学んですぐに収入が増えなくても、自分のできることが増えれば、仕事や働き方を選べる可能性は広がります。
投資というと「お金を増やす方法」を先に探したくなりますが、自分自身の価値を高め続けることも立派な投資です。特に時間を味方につけられるうちから、少しずつ積み重ねていくことの大切さを考えさせられました。
『ビジネスエリートになるための 教養としての投資』で変わる長期投資の見方
株価が上がるか下がるかを毎日のように確認していると、どうしても短期的な値動きに意識が向いてしまいます。
そんな中で、長期投資について考えさせられたのが次の一節です。
バフェットは、こう言います。 「私は投資した翌日から5年間は市場が閉鎖されると想定して投資判断をする」。
引用:『ビジネスエリートになるための 教養としての投資』奥野 一成著
市場をしばらく確認できないとしても、その企業を持ち続けたいと思えるか。この考え方をすると、目先の株価よりも企業そのものを見る必要が出てきます。
「明日上がる株」を探すのではなく、その企業が長い時間をかけて利益を生み出していけるのかを考える。私にとって、投資を見る時間軸を長くするきっかけになる言葉でした。
『ビジネスエリートになるための 教養としての投資』を読むと、投資先を選ぶことは企業やビジネスについて考えることでもあると気づかされます。
企業を見るなら参入障壁と長期潮流を考える
では、長く持ち続けたい企業をどう考えればいいのでしょうか。
本書の中で分かりやすかったのが、企業の「強靭な構造」を見るための考え方です。
強靭な構造とは、3つの要素に支えられています。「高い付加価値」、「高い参入障壁」、「長期潮流」です。
引用:『ビジネスエリートになるための 教養としての投資』奥野 一成著
商品やサービスが売れているという結果だけを見るのではなく、なぜ利益を生み続けられるのかまで考える。特に「参入障壁」という視点は、企業を見るときだけでなく、ビジネスそのものを考えるうえでも興味深いものでした。
さらに、投資対象を考えるうえで重要だと書かれているのが「仮説」です。
投資対象を選別するうえで一番大事なのは、仮説を立てることです。
引用:『ビジネスエリートになるための 教養としての投資』奥野 一成著
数字を見て終わるのではなく、「この企業が利益を伸ばし続ける理由は何だろう」と自分なりに考えてみる。
その仮説が正しいかどうかを確かめながら企業を見ることで、投資は単なる値動きの予想とは違ったものになります。企業について考えること自体が、ビジネスを見る訓練にもなるのだと感じました。
まとめ
『ビジネスエリートになるための 教養としての投資』から学べるのは、単なる株式投資の方法だけではありません。
「働かされている」から「自分が働いている」へ意識を変えること。自分自身への投資を続けて仕事の選択肢を増やすこと。そして株価の短期的な動きではなく、企業の付加価値、参入障壁、長期潮流を考えること。
投資と仕事は別々の話だと思っていましたが、本書を読むと、その根底には「価値を生み出すものを見極める」という共通した考え方があるように感じます。
投資について学びながら、自分の働き方や企業を見る目まで見直したい。そんな人にとって、考える材料がたくさん見つかる一冊です。
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