『臆病者のための億万長者入門』|資産形成で本当に大切な考え方を学ぶ

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資産形成というと、「株で大儲けした人」や「投資の才能がある人」だけの話と思われがちです。しかし、本書『臆病者のための億万長者入門』は、その逆を説きます。

必要なのは大胆さではなく、むしろ「臆病さ」。リスクを理解し、無駄な損失を避け、長期的に資産を増やす考え方こそが億万長者への近道だと語られています。

この記事では、本書のエッセンスをわかりやすく紹介します。


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資産は収入ではなく「収支」で決まる

高収入だから資産家になれるとは限りません。

本書では、お金持ちになる仕組みを非常にシンプルに説明しています。

資産とは収入の多寡によって決まるのではなく、収入と支出の差額から生み出されるものなのだ。

引用:『臆病者のための億万長者入門』橘 玲著

収入が高くても支出が多ければ資産は増えません。一方で、平均的な収入でも貯蓄率を高め、長期間運用すれば大きな資産を築くことは十分可能です。

著者は資産形成の基本として、次の3つを挙げています。

①収入を増やす ②支出を減らす ③資産を上手に運用する

引用:『臆病者のための億万長者入門』橘 玲著

この3つのバランスこそが資産形成の本質です。


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宝くじはもっとも割の悪いギャンブル

夢を買うと言われる宝くじですが、本書ではデータを用いて厳しく分析しています。

宝くじには、購入代金に対して 50%の手数料がかかります。宝くじの購入者は、平均して購入代金の半額を失うことになります

引用:『臆病者のための億万長者入門』橘 玲著

さらに驚くのは期待値です。

ラスベガスのルーレットの期待値は 95%、パチンコは 97%、カジノでもっとも人気のあるバカラの期待値は 99%だ。競馬などの公営競技でも期待値は 75%ある。期待値が 50%を下回る宝くじやサッカーくじは、世界でもっとも割の悪いギャンブルだ。

引用:『臆病者のための億万長者入門』橘 玲著

数字だけを見ると、「夢への投資」ではなく「期待値の低い娯楽」と考えたほうがよいのかもしれません。


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保険は必要最小限でいい

日本では生命保険に加入することが当たり前になっています。

しかし著者は、必要以上の保障を持つことに警鐘を鳴らしています。

①もっとも経費率の低い生命保険に加入する ②保障は必要最低限にする ③保障が不要になったらすぐに解約する

引用:『臆病者のための億万長者入門』橘 玲著

また、営業コストの高い保険商品ではなく、ネット保険など低コストな商品を選ぶ重要性も解説されています。

保険も資産形成の一部であり、「安心」を買うために払い過ぎないことが重要です。


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「絶対に儲かる話」は存在しない

投資詐欺の共通点は、「必ず儲かる」という言葉です。

本書では、その本質を非常にわかりやすく説明しています。

確実に儲かる話はあなたのところには絶対に来ない 〝絶対儲かる〟ならば、赤の他人に儲け話を持っていったりせず、自分だけで独占すればいい。

引用:『臆病者のための億万長者入門』橘 玲著

さらに、

投資を募るのは、失敗したときの損失を分散する(他人に押しつける)のが目的だ。

引用:『臆病者のための億万長者入門』橘 玲著

という言葉も非常に印象的です。

投資で最初に身につけるべき能力は、「怪しい話を断る力」なのかもしれません。


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投資は長期・分散・積立が基本

未来は誰にも予測できません。

だからこそ、著者はインデックス投資を推奨しています。

未来が誰にもわからないなら、なぜ株式投資などするのだろう。それは、株式投資は債券や預金よりも長期的には高い利回りを期待できるからだ。

引用:『臆病者のための億万長者入門』橘 玲著

そして暴落についても、一般的なイメージとは逆の考え方を示します。

インデックスファンドによるドルコスト平均法では、株価の暴落こそが投資の最大のチャンスになるのだ。

引用:『臆病者のための億万長者入門』橘 玲著

暴落は恐怖ですが、長期投資家にとっては安く買える機会でもあります。


損失を嫌う人間の心理を理解する

人は利益よりも損失に強く反応します。

いろいろな実験によると、私たちは得したときの3倍くらいの痛みを損したときに感じている。 50 万円の損は150万円の儲けと同じなのだ。  ヒトの脳は、「損すること」をものすごく嫌うようにできている。そしてこのことが、資産運用の判断を歪める大きな原因になる。

引用:『臆病者のための億万長者入門』橘 玲著

感情に流されず、ルール通り積立を続けることが長期投資では何より重要です。


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マイホームは「投資」である

本書は住宅購入についても一般的な常識とは異なる視点を提示しています。

マイホームの購入というのは不動産投資以外のなにものでもない。投資である以上、地価が上昇すれば得をするし、下落すれば損をする。このことをふだんあまり気にしないのは、売却のときにしかマイホームを時価評価する機会がないからだ。

引用:『臆病者のための億万長者入門』橘 玲著

さらに、

個人にとって、何千万円もの借金ができる機会はマイホームの購入時しかない。だがレバレッジをかけた投資は、地価が下落するとその分だけ損失が大きくなるから、これが得かどうかは神のみぞ知るだ。  借金のリスクを巧妙に隠すことで、「賃貸は損、マイホームは得」という神話は誕生したのだ。

引用:『臆病者のための億万長者入門』橘 玲著

住宅は生活の場である一方、大きな投資でもあることを忘れてはいけません。


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金融機関の勧誘は疑ってかかる

銀行や証券会社は親身に見えても、利益を追求する企業です。

本書では資産を守るためのルールを明確に示しています。

本書の読者には釈 に説法かもしれないが、資産を守るための第一のルールは「金融機関が熱心に勧誘するウマそうな話はすべて無視する」 ことだ。

引用:『臆病者のための億万長者入門』橘 玲著

商品を勧められる前に、自分で調べ、自分で判断する姿勢が資産形成では欠かせません。


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まとめ

『臆病者のための億万長者入門』は、一攫千金を目指す本ではありません。

むしろ、

  • 支出をコントロールする

  • 保険や宝くじなど期待値の低い商品を避ける

  • 長期・分散・積立で資産を育てる

  • 怪しい儲け話に近づかない

  • 感情ではなくデータで判断する

という、資産形成の王道を教えてくれる一冊です。

派手さはありませんが、「大きく勝つ」よりも「大きく負けない」ことの重要性を理解できる内容でした。

投資初心者はもちろん、すでに資産運用をしている人にとっても、一度は読んでおきたい良書です。

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