「教養」と聞くと、どこか難しくて堅苦しいもの、あるいは単なる知識の詰め込みというイメージを持つ方も多いかもしれません。しかし、ライフネット生命の創業者である出口治明さんは、教養とは本来「人生をワクワクさせるためのツール」であると説いています。
溢れる情報に流されず、自分の頭で考え、納得感のある人生を歩むために必要な教養の本質について考えてみましょう。
1. 教養とは「自分の頭で考える」ための素材である
知識をたくさん持っていることだけが教養ではありません。得た知識を素材にして、いかに自分なりの答えを導き出すかが重要です。
「知っている」というだけでは十分ではないのです。知識に加えて、それを素材にして「自分の頭で考える」ことが教養なのだと思います。
引用:『人生を面白くする 本物の教養』出口治明著
現代では、インターネットで検索すればすぐに「答えらしきもの」が見つかります。しかし、それに安易に乗っかるのではなく、一度立ち止まって自分のロジックを組み立てることが、教養ある生き方への第一歩です。
2. 知識が「嫌い」や「不安」を消し去ってくれる
私たちは、よく知らないものに対して漠然とした恐怖や嫌悪感を抱きがちです。しかし、正しく知ることで、その先入観は消えていきます。
「知ること」には「嫌いなものを減らす」効果もあります。先入観による嫌悪を除去できれば、さまざまなものとの相互理解が進みます。
引用:『人生を面白くする 本物の教養』出口治明著
例えば、公的年金制度やグローバル経済の現状など、一見難しそうなテーマも、本質的な仕組み(ロジック)を理解すれば、世間の不安を煽るセールストークに惑わされることもなくなります。知識は、私たちを不必要なストレスから守ってくれる盾でもあるのです。
3. 「面白そうな人」になることが、これからの武器になる
ビジネスの世界でも、最後に人を動かすのは「この人と一緒にいると面白そうだ」という人間的な魅力です。ヤマザキマリさんのエピソードを例に、出口さんは次のように語っています。
漫画家のヤマザキマリさんが十四歳年下のイタリア人とどうして結婚したかというと、「この人といると、面白そうだと思ったから」だそうです。これは至言だと思います。グローバルビジネスでも、「この人は面白そうだ」と興味を持ってもらえるかどうかが、じつは重要な鍵を握っているのです。
引用:『人生を面白くする 本物の教養』出口治明著
歴史、科学、芸術|多種多様な教養に触れることで、自分の世界観が広がり、結果として周囲を惹きつける「面白さ」が備わっていきます。
4. 働き方と人生観をアップデートする
日本の長時間労働や会社への過度な忠誠心(ロイヤリティ)は、もはや世界のスタンダードからは乖離しています。会社という小さな枠組みの中での評価が、人間の価値を決めるわけではありません。
職場や仕事に従属した意識を改める一方、合理的な仕事の仕方によって極力無駄を省き、その分私生活を充実させる生き方にシフトすべきです。
引用:『人生を面白くする 本物の教養』出口治明著
広い視点で歴史や世界を見渡せば、仕事は人生の一部でしかないことがわかります。「置かれた場所で咲く」必要はなく、もっと自由な発想で、自分に合った環境を探し求めてもいいのです。
出口治明さんの言葉は、私たちを縛り付けている「常識」という名の鎖を、教養という鍵で解き放ってくれます。今日、道端の花の名前を一つ覚えることから始めてみませんか。
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