ビジョンと執念が革新を生む|ニトリ流「成長の極意」

Book

ニトリがいかにして日本を代表する住まいの企画製造販売業へと進化を遂げたのか。その根底には、創業者・似鳥昭雄氏の徹底した「お客様目線」と、現状を否定し続ける「改革精神」があります。本記事では、似鳥氏の著書から、ビジネスパーソンが明日から実践できる働き方のヒントを紐解きます。


1. 「自分中心」から「利他」への視点転換

多くの人は、目先の売上や利益を追うことに必死になりがちです。しかし、似鳥氏は働く目的を「自分」から「他者の幸せ」へとシフトさせることの重要性を説いています。

働く目的が、「人々の暮らしを豊かにすること」に変わると、自分だけがトクをするために努力していたものが、人々の「幸せ」につながる努力に変わります。

引用:『ニトリの働き方』似鳥昭雄著

視点が変わることで、日々の努力に真の意味が宿り、結果として大きな成果に結びつくのです。

2. 未来から逆算する「グランドデザイン」の思考

成功するためには、現在の延長線上で考えるのではなく、理想の未来から今すべきことを導き出す必要があります。似鳥氏は、木や森を見るだけでなく「山」の姿を見る重要性を強調しています。

「未来から逆算し、今日一日、すべきことを実行する」ということでした。

引用:『ニトリの働き方』似鳥昭雄著

木ではなく森を作ろうとする人は 10 人に1人。山を作ろうとする人は、100人に1人です。しかし、そういう考え方、つまりグランドデザインができなければ、革新的なことはできません。

引用:『ニトリの働き方』似鳥昭雄著

高い志を持ち、大きな設計図を描くこと。それが凡百の企業で終わらないための分岐点となります。

3. 常識を疑い「なぜ?」を掘り下げる習慣

革新的な商品やサービスは、既存の「常識」を疑うことから生まれます。ニトリでは、問題の本質にたどり着くために、徹底した深掘りが行われます。

高い目標に挑戦するのを妨げる最大の敵が常識です。

引用:『ニトリの働き方』似鳥昭雄著

ニトリではよく「なぜ?」を7回繰り返せ、と言います。原因にはそのまた原因があるからです。この回数は、真実を正しく見るために少なくとも必要な数なのだと思います。

引用:『ニトリの働き方』似鳥昭雄著

「当たり前」を疑い、現場・現物・現実の「三現主義」に基づいた観察を繰り返すことで、数表には表れない顧客の真のニーズが見えてくるのです。

4. 失敗を恐れず「執念」を持ってやり遂げる

新しい挑戦に失敗はつきものです。大切なのは、失敗を許容し、そこから学びを得て目標達成まであきらめない「執念」です。

失敗したら、潔く直ちに撤退すればいいだけのこと。行き当たりばったりではなく、あらかじめ、どの程度損失を許容できるのか計算しておけば、失敗だったとしても想定範囲内です。

引用:『ニトリの働き方』似鳥昭雄著

つまり「何か今とは別の方法があるはずだ」と追求し続ける「執念」と、目標達成の前に立ちはだかる問題や課題を解決するために、あらゆる情報を採り入れ、学び、新しいアイデアを生み出そうとする「好奇心」がないのです。

引用:『ニトリの働き方』似鳥昭雄著

失敗を「ノウハウの蓄積」と捉え、あきらめずに改善を繰り返す姿勢こそが、ヒット商品を生む唯一の道と言えるでしょう。

5. 「ブーメラン現象」がもたらす理想の好循環

最終的に、ビジネスにおける正義は「お客様の利益」に集約されます。自社の儲けを二の次にし、徹底して尽くすことで、結果は後からついてくると説いています。

企業の経営は実に単純明快、「何よりもお客様のために尽くす」というその一念を胸に、「儲けたい」という思いを捨て去ることで、逆に「儲かってしまう」。そういう状況を作り出すことこそが、理想なのです。

引用:『ニトリの働き方』似鳥昭雄著

この「ブーメラン現象」を信じ、不平・不満・不便といった「不」を解消し続けることが、個人と組織の成長を加速させるのです。


似鳥昭雄氏の言葉は、テクニック以上に「志」と「姿勢」の重要性を教えてくれます。皆さんも、日々の業務の中で「なぜ?」を繰り返し、未来からの逆算を始めてみてはいかがでしょうか。

コメント