「話している内容は間違っていないはずなのに、なぜか相手に伝わらない」。そんな経験がある人にこそ読んでほしいのが、『「お前の言うことはわけがわからん!」と言わせないロジカルな話し方超入門』です。
この本から見えてくるのは、論理的に話すためには、単に難しい言葉を使ったり、知識を増やしたりするだけでは足りないということです。反論の仕方、文と文のつながり、争点の見つけ方、説明の深め方など、話を組み立てるための具体的な考え方が示されています。
今回は、中でも特に印象的だった部分から、『「お前の言うことはわけがわからん!」と言わせないロジカルな話し方超入門』の魅力を考えてみます。
『「お前の言うことはわけがわからん!」と言わせないロジカルな話し方超入門』は反論の仕方を考えさせてくれる
議論をしていると、相手の意見に反対したくなることがあります。しかし、「私はそう思いません」と言うだけでは、反論として十分とはいえません。
本書のハイライトには、反論について次のように書かれています。
有効な反論をするには、相手の議論の根幹となる根拠を否定して、再反証できないようにすることです。的を射た反論例は「日本人か否かの国籍についての主張は、身体的特徴では判断できない」です。
引用:『「お前の言うことはわけがわからん!」と言わせないロジカルな話し方超入門』別所栄吾著
ここで大切なのは、相手の結論だけを否定するのではなく、その結論を支えている根拠に目を向けることです。
議論がかみ合わないときは、相手の言っていることを否定することばかり考えてしまいがちです。でも、相手の主張がどのような根拠から成り立っているのかを考えれば、反論すべき場所が見えてきます。
「反対すること」と「反論すること」は同じではない。この違いを意識するだけでも、議論の質は変わりそうです。
文と文のつながりを意識すると伝わり方が変わる
話がわかりにくくなる原因のひとつは、話している本人の頭の中ではつながっている内容が、聞いている側にはつながって見えないことです。
そのポイントについて、本書ではシンプルな考え方が示されています。
文と文のつながりに飛躍を無くすためには、同じキーワードを使うことが必要です。
引用:『「お前の言うことはわけがわからん!」と言わせないロジカルな話し方超入門』別所栄吾著
これは文章を書くときにも、そのまま使える考え方だと感じます。
自分では「さっきの話から当然こうなる」と思っていても、相手にとっては、その間の説明が抜けているかもしれません。同じキーワードを意識してつなげていけば、話の流れが追いやすくなります。
論理的に話すというと、複雑な論証を思い浮かべがちですが、こうした基本的なつながりを丁寧に作ることも、ロジカルな話し方の重要な要素なのだと思います。
『「お前の言うことはわけがわからん!」と言わせないロジカルな話し方超入門』で説明を深掘りする
「ちゃんと説明したつもりなのに、相手から質問が返ってくる」という場面もあります。
そんなときに役立ちそうなのが、説明を先まで考えるという発想です。
説明をし尽くすためには、「すると、どうなるか」を先の先まで考えておきましょう。
引用:『「お前の言うことはわけがわからん!」と言わせないロジカルな話し方超入門』別所栄吾著
この一文からは、目の前の説明だけで終わらせないことの大切さが伝わってきます。
ある主張をしたとき、「だから何が起こるのか」「その結果、さらに何が起こるのか」と考えていけば、説明の抜けが見つかりやすくなります。
相手から質問されてから考えるのではなく、あらかじめ「すると、どうなるか」を考えておく。これなら、会議やプレゼンだけでなく、文章を書くときにも活用できそうです。
調べる前に、まず考える
情報を集めることが簡単になった今だからこそ、検索する前に自分で考えることも重要になります。
本書には、具体的な例として次のようなハイライトがあります。
いきなり「救急車 有料化」とインターネットで検索するのではなく、まず、自分の頭で考えてください。 救急車の有料化の例では「正しい判断ができるのか否か」が争点でした。
引用:『「お前の言うことはわけがわからん!」と言わせないロジカルな話し方超入門』別所栄吾著
検索すれば大量の情報が出てくるからこそ、最初に「何を知りたいのか」を明確にする必要があります。
何となく検索して情報を集めるのではなく、まず自分で考え、争点を見つけ、その争点を検証するために情報を探す。この順番なら、情報に振り回されにくくなります。
伝えるだけでなく、相手を動かすための考え方
ロジカルな話し方というと、「正しく説明すること」がゴールのように思えます。
しかし、最終的に相手に動いてもらいたい場合は、それだけでは足りません。
自発的に動いてもらうためには、「理解→納得→共感→行動」のステップを踏む必要があります。
引用:『「お前の言うことはわけがわからん!」と言わせないロジカルな話し方超入門』別所栄吾著
この流れは、仕事で誰かに提案するときにも、文章で何かを伝えるときにも考えたいポイントです。
正しいことを伝えれば、相手が必ず行動してくれるわけではありません。まず理解してもらい、そのうえで納得してもらい、共感につなげ、行動してもらう。
「論理的に話す」というテーマから、相手とのコミュニケーションそのものについて考えさせられるところが、この本の面白さだと感じます。
まとめ
『「お前の言うことはわけがわからん!」と言わせないロジカルな話し方超入門』のハイライトを読んでいると、ロジカルな話し方とは、難しい言葉を並べることではないとわかります。
相手の主張の根拠を見る。文と文をキーワードでつなぐ。「すると、どうなるか」を先まで考える。検索する前に争点を考える。そして、理解から行動までの流れを意識する。
どれも特別な道具を必要としないからこそ、日常の会話や文章に取り入れやすい考え方です。
「ちゃんと説明しているのに、なぜか伝わらない」と感じることがあるなら、『「お前の言うことはわけがわからん!」と言わせないロジカルな話し方超入門』から、伝え方を見直すヒントを探してみてはいかがでしょうか。
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