私たちは日々、様々な人々と関わりながら生きています。なぜあの人はあんな行動をするのだろう? 自分の欲求は一体どこから来るのだろう? そんな疑問を抱いたことはありませんか? 岡田斗司夫氏の著書『人生の法則 「欲求の4タイプ」で分かるあなたと他人』は、私たちの内なる欲求を「4つのタイプ」に分類し、人間関係や幸福のあり方を深く洞察しています。この記事では、特に「注目型」に焦点を当てながら、私たちの生きる意味についても考えていきたいと思います。
あなたは「注目型」? 承認欲求の根源を探る
もしあなたが以下のような特徴に心当たりがあるなら、あなたは「注目型」かもしれません。
君は注目型。価値観が外向的・他者的で、考え方が抽象的。他人から好かれたい、認められたい、頼られたい、注目されたいという欲求が基本的に強い。みんなから尊敬され、大事にされたいと願っている。無視されたり、ないがしろにされるのが一番辛く感じる。
引用:『人生の法則 「欲求の4タイプ」で分かるあなたと他人』岡田斗司夫 FREEex著
「注目型」の人は、文字通り他者からの注目や承認を強く求める傾向があります。
注目型はどうしても、相手が自分のことを好きかどうか、この人はどういう感情を持っているのかが気になる
引用:『人生の法則 「欲求の4タイプ」で分かるあなたと他人』岡田斗司夫 FREEex著
これは、常に他者の評価を意識し、良好な関係を築こうとする心理が働くためです。しかし、この欲求が強すぎると、時に他者の言動に一喜一憂し、疲弊してしまうこともあるかもしれません。
「ヒト意識」がもたらす関係性の多様性
私たちが他者と関わる上で興味深いのは、「生物としてのヒト」と「ヒト意識」という概念です。
「いいよねって思ったり、若いのに偉いねって思ったりするわよね」 「そのとおり。おばあさんっていうのは、『生物としてのヒト』という観点で捉えると、もういてもいなくていい存在なんだよ。でも、『ヒト意識』として捉えると、他の『ヒト意識』と対等かそれ以上に大切な存在になるんだ」
引用:『人生の法則 「欲求の4タイプ」で分かるあなたと他人』岡田斗司夫 FREEex著
これは、個人の生物学的な役割を超えて、その人が持つ情報や思考、文化といった「ヒト意識」が、人間関係においていかに重要であるかを示唆しています。表面的な「役立つ」「役立たない」といった基準ではなく、互いの「意識」を尊重し合うことで、より豊かな関係性が築けるのです。
また、「家族のために死ねる」といった行為も、本能ではなく文化に根ざしていると岡田氏は指摘します。
家族のために死ねるというのは、たとえば「それが父親だ」「それが母親というものだ」という文化があるからです。けっして本能ではありません。母性本能の存在は科学的にも否定されているのですから。
引用:『人生の法則 「欲求の4タイプ」で分かるあなたと他人』岡田斗司夫 FREEex著
これは、私たちが日々の行動や価値観を、無意識のうちに文化から受け継いでいることの証拠と言えるでしょう。
幸福への鍵は「受け取って」「考えて」「真似して」「伝える」こと
では、私たちは一体何のために生まれ、どのように生きれば幸福になれるのでしょうか? 岡田氏はその答えを、シンプルな四つの行動に集約しています。
大事なのは、『受け取って』『考えて』『真似して』『伝える』こと。いっぱい受け取って、いっぱい考えて、いっぱい真似して、いっぱい伝えて。それだけがヒト意識の存在意義だし、それだけが幸せになる方法なんだよ、
引用:『人生の法則 「欲求の4タイプ」で分かるあなたと他人』岡田斗司夫 FREEex著
私たちは、なんのために生まれて、何をして生きるのでしょうか? それは、文化を、情報を、人から「受け取って」「考えて」「真似して」「伝える」 ためです。
引用:『人生の法則 「欲求の4タイプ」で分かるあなたと他人』岡田斗司夫 FREEex著
この「受け取って」「考えて」「真似して」「伝える」というサイクルは、まさに私たちが文化や情報を継承し、発展させていく過程そのものです。
私たちの生きる意味とは?
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「受け取る」: 周囲からの情報、知識、文化、感情などを積極的に吸収すること。
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「考える」: 受け取ったものを自分なりに咀嚼し、意味を問い、深く考察すること。
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「真似する」: 良いと思ったこと、役立つと思ったことを実践し、習得すること。
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「伝える」: 自分が得た知識や経験、思考を他者に共有し、次世代へと繋ぐこと。
この循環を意識的に行うことで、私たちは自己の成長を促し、他者との繋がりを深め、ひいては社会全体の発展に貢献できるのではないでしょうか。そして、そのプロセスこそが、私たち「ヒト意識」の存在意義であり、真の幸福へと繋がる道なのかもしれません。
あなたの「欲求のタイプ」は何でしたか? そして、あなたは今、何を「受け取り」、何を「考え」、何を「真似し」、そして何を「伝えたい」と思っていますか?
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