私たちが生きる現代社会は、物質的な豊かさを手に入れた一方で、心は本当に幸福感に満たされているでしょうか?「もっと豊かに」と願う先で、私たちは時に心身の疲れを抱えがちです。
🏃♂️ なぜ今、「半分、減らす」ことが必要か?
世界トップクラスのIT企業であるグーグルが、社員の能力開発やストレス対策としてマインドフルネスを取り入れたことは象徴的です。
きっかけは、世界トップクラスのIT企業グーグルが、社員の能力開発やストレス対策としてマインドフルネスを取り入れたことです。 ITはいまをときめく産業ですが、社員たちはディスプレイに向かって長時間続ける作業などで、心身が疲れきってしまうのでしょう。「一般企業の会社員に比べると、うつの発生率が二、三倍にのぼる」といわれるほど。
引用:『半分、減らす。―――「1/2の心がけ」で、人生はもっと良くなる』川野 泰周
長時間労働やデジタルデバイスに向かう生活で、心身が疲れきってしまう現代人。この状況を改善し、真の幸福を追求するために、著者は「半分、減らす」という考え方を提案します。
✨ 幸福につながる「非地位財」とは?
私たちが手に入れようとする「豊かさ」には、実は2種類あります。
「地位財」とは、所得、財産、社会的地位、物的財など、「周囲と比較することで満足を得られる財」のことです。これは、手に入れても「幸福感が長続きしない」とされています。 一方、「非地位財」は、他者との比較によってではなく、自らが主体となって幸福を感じることのできる財を意味します。健康、自由、愛情、良好な人間関係や環境などが含まれ、こちらは「幸福感が長続きする」とされています。
引用:『半分、減らす。―――「1/2の心がけ」で、人生はもっと良くなる』川野 泰周
「地位財」を追い求めても、幸福感は長続きしません。それよりも、**健康、自由、愛情、良好な人間関係といった「非地位財」**に目を向け、「半分、減らす」ことで時間や心の余裕を生み出し、これらを育むことこそが、人生をより良くする鍵となります。
⚠️ 「捨てることの高揚感」が招く落とし穴
物を減らすミニマリストの考え方は素晴らしいものですが、度が過ぎると危険な側面もあります。特に、一時的な「捨てることの高揚感」に流されてしまうと、後悔を生むことにもなりかねません。
なかでもとくに気をつけたいのが、ファッション感覚で「ミニマリスト」を自称する人たちの影響です。「物を持たないのがかっこいい」とのポリシーのもと、極端に物を減らし、なかには人間関係までもスパッと、まるで服についたホコリや糸くずを払うかのごとく切り捨てる人がいます。 捨てることの高揚感から、人間関係においても勢いにまかせ、「つい、やりすぎて」しまうわけです。
引用:『半分、減らす。―――「1/2の心がけ」で、人生はもっと良くなる』川野 泰周
物を減らすだけでなく、人間関係までを安易に「切り捨てる」行動は、かえって孤独や心身の不調につながることもあります。大切なのは、必要なものを吟味し、心に余裕を持たせるための「半分、減らす」であり、極端な「ゼロ」を目指すことではないのです。
👚 習慣を変える「66日間チャレンジ」と過剰な消費を見直す
私たちの日常には、「減らせるもの」が溢れています。例えば、衣料品は世界的な「衣服ロス」が深刻化しています。
世界では「衣服ロス」 の問題が深刻化しています。 「日本では年間三〇億着の洋服がつくられ、その半分にあたる一五億着が売れ残って廃棄されている」ともいわれています。
引用:『半分、減らす。―――「1/2の心がけ」で、人生はもっと良くなる』川野 泰周
「半分」の心がけは、こうした過剰な消費や、日々の「食べすぎ」にも応用できます。
肥満の原因は一つではありませんが、「食べすぎ」がその一翼を担っていることは疑いようがありません。言い換えれば、摂取カロリーが消費カロリーを上回るから太っていくのです。
引用:『半分、減らす。―――「1/2の心がけ」で、人生はもっと良くなる』川野 泰周
新しい習慣を身につけるには、まずは継続が鍵です。ロンドン大学の研究結果によると、生活習慣を変容させるのに平均「66日間」が必要とされています。
二〇〇九年にロンドン大学で発表された研究結果によれば、 人は個人的な生活習慣を変容させるのに平均「六六日間」を要する ことがわかりました。 もちろん個人差があり一概にはいえないのですが、少なくともちょっとがんばって日常動作を変える試みを二か月か三か月、毎日意識して行なえば、やがて自然な習慣として定着する可能性が高いというわけです。
引用:『半分、減らす。―――「1/2の心がけ」で、人生はもっと良くなる』川野 泰周
まずは「食べすぎを半分減らす」「余分な買い物を半分減らす」など、小さなことから66日間意識して取り組んでみませんか。
🤝 仕事を減らすための「自己肯定感」と「喜んで!」の精神
仕事においても、「半分、減らす」という考え方は有効です。そのためには、他者を信頼し、仕事を依頼することが重要になります。しかし、それができない背景には「自己肯定感」の低さがあるかもしれません。
他者を信じられない人は、実は「自らを信じられない人」でもあります。 つまり、自分自身の価値を認めてあげる心の在り方「自己肯定感」が低い のです。 「自分は人から信頼されていないんじゃないか」と思うがゆえに、「信頼されていない自分がほかの人に仕事をまかせるなんておこがましい。お願いして嫌われるのもイヤだ」と考えてしまう。 あるいは、「自分が依頼した仕事を、相手がちゃんとやってくれないんじゃないか」と疑ってしまう。そんな心理が垣間見えるのです。
引用:『半分、減らす。―――「1/2の心がけ」で、人生はもっと良くなる』川野 泰周
自分自身の価値を認め、「自己肯定感」を高めることで、安心して他者に仕事を任せ、「半分、減らす」ことが可能になります。
さらに、自分がやらなければならない仕事には、意識改革で向き合いましょう。
仕事を半分減らす――それを実現するためにも、ここは〝なんでもおもしろくやろう、の精神〟でいきましょう。 いわば意識改革です。 指示された仕事が「あんまり気乗りしない」ものであっても、どう交渉しても自分がやらなければならないものだとなったら、まずは「本気でやる」と腹をくくる。そのうえで「喜んで!」と受け入れてみるのです。
引用:『半分、減らす。―――「1/2の心がけ」で、人生はもっと良くなる』川野 泰周
「喜んで!」と受け入れる精神で仕事に取り組むことで、心の負担を減らし、仕事の質を高めることができるでしょう。
「半分、減らす」というシンプルな心がけは、過剰な情報、モノ、仕事、そしてストレスから私たちを解放し、「非地位財」を育む豊かな人生へと導いてくれるでしょう。
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