「お金があればもっと自由になれるのに」と誰もが一度は考えたことがあるはずです。しかし、実際にどうすればその自由を手にできるのか、具体的な数式まで知っている人は多くありません。
クリスティー・シェン氏とブライス・リャン氏の共著『FIRE 最強の早期リタイア術』は、単なる節約術の枠を超えた「数学的に再現可能な自由へのガイド」です。今回は、本書のハイライトから、私たちが今すぐ取り入れるべきマインドセットと実践的な投資手法についてご紹介します。
1. 「情熱」ではなく「数字」でキャリアを選ぶ
多くの人が「好きなことを仕事にすべきだ」と語りますが、本書ではその考えに警鐘を鳴らしています。まずはお金を追いかけ、その後に自由を手に入れるという優先順位の確立を説いています。
キャリアを選ぶ際に、自らの情熱に従うのは良くありません。 POTスコアを基準にキャリアを選ぶべきです。
・POTスコア=給与の中央値と最低賃金の差額/学位にかかった総費用
・このスコアが高いということは、学位が収入に与える費用対効果が大きいことを意味します。
引用:『FIRE 最強の早期リタイア術』クリスティー・シェン, ブライス・リャン著
情熱を仕事にするのではなく、まずは「稼げるスキル」を身につけて経済的基盤を作る。それが結果として、将来的に好きなことを追求するための「逃げ道」を確保することに繋がります。
2. 幸福度を最大化するお金の使い道
「モノ」を所有することで得られる幸福は短命であり、私たちはすぐに次の刺激を求める「ヘドニック・トレッドミル」に陥りがちです。
モノの所有は最初はドーパミンがあふれますが、側坐核が順化するにつれて減っていきます。そしてあなたは最初のハイを求め続けるようになります。経験にお金を使った人の方が、より高い幸福度を得られるのです。
引用:『FIRE 最強の早期リタイア術』クリスティー・シェン, ブライス・リャン著
節約の本質は、全ての支出を削ることではありません。自分を本当に幸せにしてくれる「経験」や「ご褒美」にはお金を使いつつ、幸福感に影響を与えない「基礎的な支出」を徹底的に最適化することが重要です。
3. インデックス投資と4パーセントルールの魔力
FIRE(経済的自立と早期リタイア)を実現するための具体的な戦略として、本書はインデックス投資と「4パーセントルール」を推奨しています。
早期リタイアして、嫌いな仕事から永遠におさらばするために必要な金額を計算するには、単純に年間の生活費に 25 をかければいいのです。
引用:『FIRE 最強の早期リタイア術』クリスティー・シェン, ブライス・リャン著
年間生活費の25倍の資産を築き、それを株式と債券のポートフォリオで運用しながら、毎年4パーセントずつ切り崩す。このシンプルな数学的アプローチこそが、感情に左右されない資産形成の王道です。
4. 下落相場を乗り切る「現金クッション」と「利回りシールド」
リタイア後に最も恐ろしいのは、市場が暴落した際に資産を切り崩さざるを得なくなる「シークエンス・オブ・リターン・リスク」です。これに対抗する武器が2つ紹介されています。
・現金クッション:預金口座に入れておく緊急時の準備金のことで、下落相場のときにポートフォリオを取り崩す必要がなくなります。
・利回りシールド:ETFが支払う分配金(配当と利子)のことで、資産を売却することなく現金として手に入ります。
引用:『FIRE 最強の早期リタイア術』クリスティー・シェン, ブライス・リャン著
このように「3つのバケツ(投資・今年の支出・現金クッション)」を管理することで、暴落時でもパニックにならずに生活を維持することが可能になります。
気楽な人生を選ぶために
お金を理解することは、人生をイージーモードに切り替えることです。著者のクリスティー氏が語るように、お金は「自分の時間」を買い戻すためのツールに過ぎません。
もしお金を理解すれば、人生は信じられないほど気楽なものになります。大多数の人のようにお金を理解していなければ、人生は信じられないほどつらいものになります。 ぜひあなたには、気楽な人生を選んでほしい。 JL・コリンズ
引用:『FIRE 最強の早期リタイア術』クリスティー・シェン, ブライス・リャン著
まずは自分の年間支出を把握し、そこから「25倍の目標金額」を算出することから始めてみませんか。数字に基づいた確かな戦略があれば、自由への扉は必ず開かれます。
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