私たちの日常生活に深く根ざしているシャンプーや様々なスキンケア。しかし、それらが実は髪や肌のトラブルの原因になっているとしたらどうでしょうか?宇津木龍一氏の著書『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった!』から、衝撃の真実と、私たちが本当にすべきケアについてご紹介します。
合成洗剤が引き起こす肌トラブル
私たちが普段使用している衣料用洗剤やシャンプーには、知らず知らずのうちに肌に負担をかける成分が含まれているかもしれません。
下着類が着られなくなりました。パンツをはくと、ウエストのゴムにそって肌が帯状に真っ赤になり、かたく板状にふくれてきます。異常にかゆくてかきむしりたい状態でした。妻がどこからか「純せっけんで洗うといい」という話をききつけて、衣類はすべて純せっけんで洗うようになり、それ以来、かぶれは見事にピタリとやみました。 「犯人」は合成洗剤だったのです。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
この一文は、合成洗剤が肌に与える影響の大きさを物語っています。シャンプーも例外ではありません。
シャンプーに含まれる「あやしげな」成分
シャンプーには、私たちの頭皮や髪にとって望ましくない成分が含まれている可能性が指摘されています。
たまたま、シャンプーやリンス、トリートメントにも害があるのではないかと、含まれる成分について調べだした頃でした。いろいろ調べていくうちに、シャンプーには強力な界面活性剤や発がん性物質、ホルモンを 攪乱する成分など、あやしげなものがたくさん含まれていることがわかってきました。こんな気持ちの悪いものを頭につけていたのか……。私は恐ろしくなって、シャンプーもリンスもやめて、水だけで洗うことにしたのです。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
特に注目すべきは、界面活性剤の存在です。
シャンプーの界面活性剤が持つ「細胞毒性」の恐ろしさ
シャンプーに含まれる界面活性剤は、細胞にダメージを与える「細胞毒性」を持つことが科学的に証明されています。
シャンプーの界面活性剤には非常に強い「細胞毒性」があることが、すでに科学的に証明されています。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
さらに、その影響はすぐに現れるものではないため、長期的な使用によるリスクが見過ごされがちです。
細胞毒性が怖いのは、その害がすぐには現れない点です。長期間、さらされてようやくその弊害が顕在化するのが、細胞毒性の恐ろしさといえます。たいていの国では国家機関が食べものや薬品、化粧品などについて人体への安全性を調べたうえで認可しています。ところが、厳しいとされるアメリカのFDA(食品医薬品局)でさえ、基礎的な実験の期間はせいぜい6か月間ですし、日本では数か月にすぎません。シャンプーは何十年間と使いつづける商品であるにもかかわらず、 10 年後はおろか、わずか1年後、2年後の安全性すら調べられることも確認されることもないまま、野放しにされてきているのです。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
日本の化粧品基準の甘さ
化粧品の成分表示についても、日本と欧米では大きな違いがあることが指摘されています。
化粧品やシャンプーなどには、よく指定成分とか、無添加という成分表示がみられました。指定成分とは、旧厚生省がアレルギーや接触刺激、発がん性などがあるものとして、表示を義務づけた成分のこと、ようするに「 有害 指定成分」ですね。ヨーロッパでの指定成分の数は約5000、アメリカでも約800にのぼりますが、日本はわずか102でした。いかに日本の基準が甘いかがわかります。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
「無添加」という言葉にも注意が必要です。
「無添加化粧品」などと書かれていると、さも安全なような感じがしてしまいますが、これは、ヨーロッパの約5000の指定成分、アメリカの約800の指定成分のどれかが含まれていたって、「無添加」なのですから、うっかり信用できません。そんな消費者をだますようなことが、問題にもならずに容認されていること自体が、本当にいい加減な領域だと怒りを感じてしまいます。そして、2001年にはこの指定成分の表示義務すらもなくなりました。かわりに、配合しているすべての成分を多い順に表示することが義務づけられました。すべてを公表するのだから、いいことだと思われるかもしれませんが、将来何か大きな弊害があることがわかっても「全部わかったうえで納得して買って使ったのだから、すべては消費者の自己責任」ということになります。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
頭皮の常在菌への影響
頭皮には、健やかな状態を保つために重要な役割を果たす常在菌が存在します。
頭皮には数多くの常在菌が 棲みついていて、この常在菌が皮脂や汗を食べて、酸性の物質を代謝しています。そのおかげで頭皮は弱酸性に保たれ、雑菌やカビなどの侵入から守られています。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
しかし、シャンプーに含まれる強力な防腐剤は、この常在菌にも影響を与えます。
ところが、シャンプーもリンスも開封してから数年たってもカビも雑菌も繁殖せず、腐ることはありません。シャンプーなどの防腐剤に使われるパラベンなどの殺菌力は、傷を消毒するときの消毒薬よりもはるかに強力なのです。したがって、シャンプーに含まれる強力な防腐剤は、頭皮の常在菌も当然、弱らせ、殺します。殺されずに生き残った常在菌はすぐに増えて頭皮全体をおおいますが、それでも毎日毎日殺しつづけていれば、常在菌がしだいに減っていくことはさけられません。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
多すぎる成分がもたらすリスク
一般的なシャンプーには、驚くほど多くの成分が含まれています。
ある大手メーカーのシャンプーのパッケージに記載されている成分一覧を数えてみたら、 36 個ありました。頭皮には約 10 万個の毛穴があります。しかも、それらの毛穴は、からだの他の部分の毛穴にくらべてはるかに大きい、特大サイズなのです。これらすべての物質が、シャンプーのたびに頭皮にすり込まれ、約 10 万個の特大の毛穴からいっせいに吸収されていくのですから、考えただけでぞっとします。ワケのわからない物質が 36 個も含まれているシャンプーを、あなたは 舐めて味見できますか?気持ちが悪くて舐められませんよね。舐められないものを皮膚につけてはいけません。いえ、たとえ舐めたり食べたりできても、ものによっては皮膚につけることのできないものもたくさんあります。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
これらの成分の中には、発がん性物質やホルモン作用を持つものが含まれている可能性も示唆されています。
シャンプーには発がん物質による発がんや、ホルモン作用をもつ成分による卵巣 囊腫 や甲状腺腫、子宮内膜症、不妊などのリスクがあるともいわれています。 人間のからだにはデトックスなどの防衛能力がそなわっていますので、その防衛能力を必死で発揮させて、なんとかもちこたえてはいるでしょうが、それにも限界はあります。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
薄毛の原因は「洗いすぎ」にある?
シャンプーによる過剰な洗浄は、髪の成長を妨げる要因となる可能性があります。
ところが、皮脂腺が発達しすぎると、毛に供給されるはずの栄養の多くが皮脂腺へいってしまい、そのため、毛は栄養不足の状態におちいってしまいます。そうなれば、髪が十分に成長できなくなることはいうまでもありません。太くて長い毛が減って、逆に、細く、短いうぶ毛のような毛が増えることになるのですから、髪は当然、まばらになり、薄毛への道をたどることになります。実際、ふつうならひとつの毛穴に太い毛が2~3本生えているところが、大きく発育しすぎてしまった皮脂腺でいっぱいの毛穴では2~3本の毛を養うことができなくなり、初期では1本が、進行するにつれて2本、そして3本全部が、うぶ毛みたいな細い毛に変わっていきます。毛がまったくないように見える、完全に 禿げた頭でも、うぶ毛になってしまった毛は残っていることが多いものです。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
髪と体を清潔に保つ「水だけ洗い」
では、シャンプーを使わずにどうすれば清潔を保てるのでしょうか。著者は「水だけ洗い」を推奨しています。
人間のからだから出るもので、水で洗いながせないものはひとつとしてなく、汗も皮脂も血液も、大便も小便もすべて水で流せます。だから、水で洗ってさえいれば、髪もからだも清潔に保てるのです。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
正しい水洗髪の方法
水洗髪にも、いくつかポイントがあります。
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水温: 34~35度のぬるま水で洗いましょう。熱すぎると頭皮を乾燥させてしまいます。
34 ~ 35 度のぬるま 水(ぬるま湯ではありません)で洗髪しましょう。でも夏ならともかく、季節によっては冷たく感じるかもしれません。不快でない程度の水温で洗えばいいでしょう。あまり熱いと、保湿のかなめである細胞間脂質を溶かして、髪や頭皮を乾燥させてしまいますので、気をつけてください。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
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洗い方: 指の腹で優しく、頭皮を傷つけないように洗います。
頭皮は指の腹で軽く、豆腐の表面や、うぶ毛を 撫でるように洗います。力をいれすぎたり、爪を立てたりしないことです。頭皮を傷つけて、炎症を起こす原因にもなりますので。髪が短ければ、頭皮を洗っているときに、毛髪の汚れも一緒に流れますが、ロングヘアの人ではブラシで 梳かしながらシャワーで流すか、 10 本の指を使って「手グシ」の要領で、根元から毛先へ向かって梳かすつもりで洗いましょう。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
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ドライヤー: 髪や頭皮へのダメージを避けるため、可能な限り使用を控えるのが理想です。
ドライヤーは髪や頭皮を傷める原因にもなります。長いならともかく、髪が短ければ、男性であれ女性であれ、ドライヤーを使う必要はないと思います。ドライヤーのいちばんの問題は「熱」です。毛髪はケラチンとよばれるタンパク質でできていて、タンパク質は 60 度以上になると、変性してしまいます。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
ブラッシングの重要性
シャンプーを使わない生活において、ブラッシングは非常に重要な役割を果たします。
男性であれ、女性であれ、ブラッシングは必ずして下さい。ベタつきやニオイ、かゆみが気になったときも、シャンプーに手を伸ばすまえにブラッシングをしてください。ブラッシングはベタつきやニオイ、かゆみなどを防ぐのに大きな効果を発揮します。ブラシをかけることで、それらの元となる髪や頭皮の余分な皮脂や過酸化脂質などが、ブラシの毛にからめとられるのです。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
洗髪前にブラッシングを行うことで、汚れを浮かせ、水洗髪の効果を高めることができます。
地肌はこすらないように梳かすのがコツです。地肌をこすると、細かい粉が出てしまいます。地肌のマッサージをしたいときは、指の腹で押してください。ブラッシングは、最低でも1日に1回、水洗髪するまえにおこなうのが原則です。ブラッシングによって余分な皮脂や過酸化物などの汚れが浮きあがってきますので、それらを水洗髪で洗いながせば、それだけ汚れをしっかりと落とせます。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
男性も注意!スキンケア用品のリスク
シャンプーだけでなく、男性が使用するスキンケア用品にも注意が必要です。
ひげそりのあとやまえに、シェービングローションやシェービングクリームを使う男性も多いでしょうが、これは必要ありません。ローションは9割が水で、あとの1割は香料や防腐剤などで占められています。肌を潤わせる効果などありません。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
男性の肌は女性よりも毛穴が大きいため、化学物質によるダメージを受けやすいとされています。
最近では、女性ばかりか、スキンケアをする男性が増えているというのですが、とんでもないことです。男性の毛穴の大きさは、女性の倍以上もあります。毛穴が大きい分、化粧品に含まれる化学物質などの害を受けることになります。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
私の患者さんにも、奥さんから、化粧水くらいつけなさい、クリームくらいつけなさい、などといわれて、つけはじめた男性たちがいます。彼らの肌は、マイクロスコープで診ると、スキンケアを熱心にしてきた女性たちのように、毛穴という毛穴が真っ赤に炎症しています。毛穴の大きい男性の場合、化粧品を短期間、使用しただけでも、大きなダメージになることが、このことからもわかります。 デパートの男性化粧品の売り場で、近頃はふつうに男性たちの姿を見かけるようになりました。日本の男性が過度なシャンプーで薄毛を早め、次は化粧品でケアを始めて肌の老化を早めるのかと思うと、残念な気持ちにさせられます。
引用:『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』宇津木 龍一著
肌と髪の健康は「引き算」から
宇津木龍一氏の提唱する「シャンプーをやめる」という選択は、単に洗髪方法を変えるだけでなく、私たちの体と向き合う新たな視点を与えてくれます。過剰なケアをやめ、「水だけ洗い」のようなシンプルな方法に切り替えることで、本来持っている肌や髪の力を引き出すことができるかもしれません。
シャンプーや様々なスキンケア製品を見直し、ご自身の髪と肌にとって本当に必要なケアは何なのか、考えてみてはいかがでしょうか。
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