「将来が不安だから」「みんな入っているから」という理由で、毎月高い保険料を支払っていませんか?実は、私たちが抱く不安の多くは、すでに加入している「公的保険」や「貯蓄」で解決できるものがほとんどです。
本書『いらない保険 生命保険会社が知られたくない「本当の話」』は、業界の裏側を知る専門家が、消費者が搾取されないための「保険の正体」を明かした一冊です。今回は、本書の要点を整理し、本当に必要な備えとは何かを考えます。
医療保険は本当に必要か|最強のセーフティーネットは「健康保険」
多くの人が「入院費が心配」と医療保険に加入しますが、日本の公的医療保険制度は非常に優秀です。高額な医療費がかかったとしても、自己負担を一定額に抑える仕組みがすでに整っています。
健康保険には、「高額療養費制度」という第2のセーフティーネットが用意されているからです。
引用:『いらない保険 生命保険会社が知られたくない「本当の話」』後田亨 and 永田宏著
病院への1ヵ月間の支払いが一定の限度額を超えた場合には、超過分の医療費をほとんどタダ(超過分の1パーセント)にしてしまおう、というのが高額療養費制度の要点です。
引用:『いらない保険 生命保険会社が知られたくない「本当の話」』後田亨 and 永田宏著
さらに、現在の医療現場では入院日数が短縮化されており、「入院給付金」を期待して保険料を払うことは、経済的な合理性に欠けると指摘されています。
どんな病気に罹ろうとも、入院しない限りもらえない」という現実をもっと直視する必要があります。 なぜなら、今世紀に入ってから、ほとんどすべての病気で入院日数が減り続けているからです。
引用:『いらない保険 生命保険会社が知られたくない「本当の話」』後田亨 and 永田宏著
貯蓄型保険の罠|保険で資産運用をしてはいけない理由
「掛け捨てはもったいない」という心理を突いた学資保険や外貨建て保険などの貯蓄型商品ですが、これらはコスト(手数料)が不透明であり、運用効率が極めて悪いのが実態です。
保険会社は主に長期の債券でお金を運用しているので、保険会社に破格の手数料を払って債券投資をするようなことになるからです。
引用:『いらない保険 生命保険会社が知られたくない「本当の話」』後田亨 and 永田宏著
現状、貯蓄性が語られる保険は総じて検討に値しません。
引用:『いらない保険 生命保険会社が知られたくない「本当の話」』後田亨 and 永田宏著
特に学資保険は、他のがん保険や死亡保険を売るための「ドアノック商品(きっかけ作り)」として利用されることが多いため、注意が必要です。資産形成を考えるなら、保険ではなくiDeCoなどの制度を活用すべきだと著者は述べています。
本当に必要な保険とは|「稀に起こる重大事」に絞る
では、全く保険が不要かといえばそうではありません。保険の本質は「自分では到底用意できない大金が必要になる事態」に備えることです。
「保険が必要なのは、自立していない子供がいる世帯主の死亡保障くらい」と言います。
引用:『いらない保険 生命保険会社が知られたくない「本当の話」』後田亨 and 永田宏著
保険は、現役世代の急死のような「稀に起こる重大事」への備えに有効なのであって、加齢により発生しがちな事態に、手ごろな保険料で十分に備えられるはずがないからです。
引用:『いらない保険 生命保険会社が知られたくない「本当の話」』後田亨 and 永田宏著
子供が独立するまでの期間、安い保険料で大きな保障を得られる「収入保障保険」や、実費負担を抑えられる「都道府県民共済」などを賢く選択することが、家計を守る近道となります。
不安を煽る演出に惑わされない
保険会社の広告は、私たちの不安を過度に煽る演出がなされています。しかし、冷静に数字を見れば、守るべきは「今の生活」と「確実な貯蓄」であることがわかります。
あなたの不安を取り除いてくれるのは、民間の医療保険ではなく、誰もが加入している健康保険と常識的な額の預貯金であるということを、どうか忘れないでください。
引用:『いらない保険 生命保険会社が知られたくない「本当の話」』後田亨 and 永田宏著
まずは今の保険証券を取り出し、「本当に自分では払えないリスクなのか」を問い直してみてはいかがでしょうか。
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