物理学と聞くと、難しい数式や専門用語を思い浮かべ、敬遠してしまう方も多いのではないでしょうか。しかし、私たちの身の回りにある様々な現象は、実は物理学のシンプルな法則で説明できるものばかりです。このブログでは、松原隆彦さんの著書『文系でもよくわかる 世界の仕組みを物理学で知る』の内容を参考にしながら、物理学の面白さや奥深さを紐解いていきましょう。
物理学は「複雑なものを単純化する」学問
物理学は、一見複雑に見える現象を、いくつかの単純な要素に分解し、そこに隠された法則を見つけ出す学問です。
この世の中に働く力は、たった4つの力で説明できるとされています。私たちの身近な現象は「重力」と「電磁気力」でほとんど説明できます。一方、「強い力」と「弱い力」は、原子核のような非常に小さな世界で働く力です。
この世の中に働いている力は、たった4つの力で説明される ◉私たちの身の回りで起こることは「重力」か「電磁気力」ですべて説明され、「強い力」と「弱い力」は原子核の中で働く力
引用:『文系でもよくわかる 世界の仕組みを物理学で知る』松原 隆彦著
このシンプルさが、物理学の大きな魅力の一つです。法則を見つければ、その法則を使って次に何が起こるかを予測できるようになります。
身近な現象を物理学で解き明かす
物理学の法則は、私たちの日常生活の中にもたくさん隠されています。たとえば、昼間の空が青く、朝焼けや夕焼けが赤いのは、光の波長と散乱が関係しています。
昼間の空が青いのは、波長の短い青い光が散乱しているから ◉朝焼けや夕焼けが赤いのは、太陽が遠い位置になり、青い光は届かなくなるから
引用:『文系でもよくわかる 世界の仕組みを物理学で知る』松原 隆彦著
また、スマホやカーナビで利用しているGPSも物理学、特に相対性理論の応用です。GPS衛星は、正確な時刻情報と位置情報を発信していますが、実は衛星と地上では時間の進み方がほんのわずかに異なります。このズレを補正しないと、位置情報に大きな誤差が生じてしまうため、相対性理論を使って時刻を修正しています。
物理学が解き明かす宇宙と未来
物理学は、私たちの身の回りだけでなく、広大な宇宙の仕組みも解き明かします。星の誕生や惑星の運動、さらにはブラックホールといった謎めいた存在も、物理学の法則で説明しようと試みられています。
ブラックホールの出口がどうなっているのかは、最先端の物理学でも予測不可能
引用:『文系でもよくわかる 世界の仕組みを物理学で知る』松原 隆彦著
また、理論上はワープやタイムマシンも可能だという話も出てきています。
相対性理論に基づけば、ワープもタイムマシンも理論上は可能 ◉実験室でタイムマシンの試作をしている研究者もいる
引用:『文系でもよくわかる 世界の仕組みを物理学で知る』松原 隆彦著
物理学は、身近な現象から宇宙の謎、そして未来の可能性までを網羅する、まさに「世界の仕組み」を知るための鍵となる学問です。
物理学を学ぶことで、今まで当たり前だと思っていたことが、全く違う視点で見えるようになるかもしれません。まずは、身の回りにある不思議に目を向けることから始めてみてはいかがでしょうか?
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