糖質制限は危険?健康的な食生活で体質改善!

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巷にあふれる糖質制限に関する情報に、戸惑っている方もいるのではないでしょうか。糖質制限と聞くと、「きつい」「リバウンドしそう」「不健康になりそう」といったイメージを抱くかもしれません。

しかし、本来の糖質制限は、闇雲に糖質をカットすることではありません。健康を損なうどころか、体の機能を正常に戻し、体質を改善するためのものなのです。今回は、溝口徹氏の著書『まず「白米」をやめなさい!―――老化と万病を引き起こす「糖質」』から、正しい糖質制限についてご紹介します。


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誤解だらけの糖質制限

「標準体重なのに糖質制限をして不健康に痩せてしまった」「疲れやすくなった」という声を聞くことがあります。これは、糖質制限の本来の意味を理解せずに実践した結果かもしれません。

標準体重や、標準体重以下の人が闇雲に糖質制限を実践し、結果、不健康にやせてしまったり、疲れやすくなったりと、体調を崩してしまう場合も少なくない からです。

引用:『まず「白米」をやめなさい!―――老化と万病を引き起こす「糖質」』溝口徹著

では、溝口氏が提唱する糖質制限とは、どのようなものなのでしょうか。

私が提唱する糖質制限とは、糖質のとりすぎによって狂ってしまった、あるいは狂う予備軍となっている、体の諸機能を取り戻すためのもの です。 糖質を控え、たんぱく質と脂質を重点的にとることで、体を元に戻そう、というわけです。 こうして 体が元に戻れば、多少、糖質をとっても血糖値は乱高下しなくなります。

引用:『まず「白米」をやめなさい!―――老化と万病を引き起こす「糖質」』溝口徹著

重要なのは、糖質の摂りすぎで乱れた体の機能を元に戻すこと。体が本来の状態に戻れば、少量の糖質を摂取しても血糖値の急激な上昇は起こりにくくなる、というわけです。


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糖質は本当に「必須」ではない

私たちは、日々の食事で無意識のうちに多くの糖質を摂取しています。しかし、人類の歴史を振り返ると、現代のような糖質の摂取量はごく最近のものです。

血糖値が上がることに体が不慣れなのは、考えてみれば当然といえます。 なぜなら、 人類が古来食べてきた自然そのままの食べものには、血糖値を急激に上げるものはほとんど存在しない からです。

引用:『まず「白米」をやめなさい!―――老化と万病を引き起こす「糖質」』溝口徹著

たんぱく質や脂質には、体に必要な「必須アミノ酸」や「必須脂肪酸」が含まれていますが、「必須糖質」という栄養素は存在しません

たんぱく質には必須アミノ酸、脂質には必須脂肪酸という、体に欠かせない栄養素が含まれており、不足すれば病気になってしまう からです。 ところが、「必須糖質」という栄養素はありません。 つまり、糖質は、エネルギーに変換されるものではあるけれど、必ずしもとる必要はない、もっといえば「できるだけとらないほうがいい」 ものです。

引用:『まず「白米」をやめなさい!―――老化と万病を引き起こす「糖質」』溝口徹著

さらに、赤血球がエネルギーとしてグルコースしか利用できないからといって、糖質を摂取する必要があるかといえば、そうではありません。

グルコースしかエネルギーにできない赤血球のために、1日 15 グラムは糖質を補う必要があるのか?──答えはやはり、「必要ない」 となります。 たとえ、 いっさい糖質をとらなくても、赤血球に必要なくらいの糖は、筋肉と肝臓が作り出してくれます。

引用:『まず「白米」をやめなさい!―――老化と万病を引き起こす「糖質」』溝口徹著


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糖質が体に与える影響

なぜ、糖質を控えることが推奨されるのでしょうか。それは、糖質が血糖値に与える影響が大きいからです。

糖質は、血糖値を急上昇させてインスリンの大量分泌を招き、インスリンが血糖を脂肪に換えて蓄積してしまう。 一方、 脂質やたんぱく質は、血糖値の上昇にはほとんど関係ない。 つまり、血糖値を急激に上げるのは糖質だけであり、血糖値が上がるほどにインスリンが大量に分泌され、せっせと血糖を脂肪に換えてため込んでいく

引用:『まず「白米」をやめなさい!―――老化と万病を引き起こす「糖質」』溝口徹著

糖質の摂取は血糖値を急激に上昇させ、それに伴いインスリンが大量に分泌され、血糖が脂肪として蓄積されやすくなります。これが、肥満や生活習慣病の一因となるのです。


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食事バランスガイドの裏側

私たちが普段目にする食事のガイドラインにも、疑問が投げかけられています。

糖質をより多く、たんぱく質や脂質をより少なくとる食生活が、大げさにいえば、国を挙げて推奨されている ということです。 これはいったい、どういうわけでしょうか。 不思議に思って調べてみたら、こんな事実が見えてきました。 まず、この食事バランスガイドのコマは、よく見ると厚生労働省と農林水産省の共同製作になっています。 農水省はいうまでもなく、米農家を守りたい立場。米をたくさん食べるように推奨したい役所です。 邪推かもしれませんが、この時点で、食事バランスガイドなるものは、厚労省と農水省の癒着の産物なのではないか、という疑念を禁じえません。

引用:『まず「白米」をやめなさい!―――老化と万病を引き起こす「糖質」』溝口徹著

国の食事ガイドラインが、特定の産業を保護する意図を含んでいる可能性も指摘されています。私たちが何を食べ、何を避けるべきか、主体的に情報を選択していく重要性がここにはあります。


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がん細胞と人工甘味料の真実

がん細胞とたんぱく質

がん細胞とたんぱく質の関係についても、誤解があるようです。

ガン細胞が食べているたんぱく質は血液中のたんぱく質であって、食べもののたんぱく質ではないのです。 つまり、 動物性たんぱく質を食べようと食べまいと、ガン細胞が食べるたんぱく質の量は変わらない ということです。

引用:『まず「白米」をやめなさい!―――老化と万病を引き起こす「糖質」』溝口徹著

摂取するたんぱく質の量ではなく、血液中のたんぱく質ががん細胞の栄養源となるため、動物性たんぱく質の摂取を過度に制限する必要はないと述べられています。

人工甘味料の落とし穴

「カロリーゼロだから安心」と思われがちな人工甘味料にも、注意が必要です。

原因は、人工甘味料が腸内環境を荒らすから だと考えられています。 最近、次のような興味深い実験結果が発表されました。 カロリーゼロの人工甘味料をマウスに与えたところ、 11 週間で糖尿病になりました。次に、その糖尿病になったマウスの便を健康なマウスに与えたら、たった6日でそのマウスまで糖尿病になってしまったのです。 さらに、対象を人間に移し、381人の便を調べたところ、人工甘味料をとっている人は、人工甘味料を与えられたマウスの便とそっくりの腸内細菌バランスになっていました。これは、人工甘味料をとったマウスと人間が、そっくりの腸内環境になっていることを示します。

引用:『まず「白米」をやめなさい!―――老化と万病を引き起こす「糖質」』溝口徹著

人工甘味料は腸内環境のバランスを変え、いわゆる悪玉菌を増やして腸の炎症を招く と考えられます。 腸と肝臓は門脈を通じてつながっており、 腸の炎症はダイレクトに、肝臓に被害を及ぼします。 すると 肝臓の機能が弱まり、脂肪代謝の効率も低下します。これが 脂肪肝につながり、肥満や糖尿病を招いてしまう のです。 カロリーゼロだから太らない、血糖値を上げないから大丈夫というのは、安易な思い込みにすぎません。 巡り巡って、糖質と同等か、あるいはそれ以上の弊害をもたらすのが、人工甘味料だと考えたほうがいい でしょう。

引用:『まず「白米」をやめなさい!―――老化と万病を引き起こす「糖質」』溝口徹著

人工甘味料は、腸内環境を乱し、糖尿病や脂肪肝を引き起こす可能性があることが示唆されています。カロリーゼロだからといって安易に摂取するのではなく、その影響を理解しておくことが重要です。


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まとめ

溝口徹氏の著書から、糖質制限に対する新たな視点が得られたのではないでしょうか。闇雲な糖質制限ではなく、糖質を控え、たんぱく質と脂質を適切に摂取することで、体の機能を正常に戻すことを目指しましょう。そして、情報に惑わされず、自分自身の体と向き合い、健康的な食生活を送るための知識を深めていくことが大切です。

今回の内容を参考に、あなたの食生活を見直してみてはいかがでしょうか。

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