私たちは日々、多くの情報やモノに囲まれて生きています。しかし、本当に大切なものを見極め、シンプルに生きることで、より豊かな生活を送れるとしたらどうでしょうか。このブログでは、書籍『シンプリスト生活』Tommy著から、心に響く言葉や具体的なヒントを引用しながら、シンプリスト生活の魅力を探っていきます。
モノとの向き合い方:受け継ぐ文化と「不要」からの学び
現代社会では、次々と新しいモノが生まれ、消費されるサイクルが当たり前になっています。しかし、デンマークには、モノを大切にし、世代を超えて受け継ぐ文化があります。
デンマークでは、家具は親から子へ受け継ぐという文化があるそうです。あるいは蚤の市のように他の方に譲る場があります。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
これは、モノの価値を一時的なものではなく、長く愛されるものとして捉える視点です。また、私たち自身の購買行動についても、興味深い指摘があります。
「自分には不要だった」という知見は買って使って初めて得られる学びであり、次に活かせばよいだけの話です。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
使ってみて初めてわかる「不要」という気づきは、決して無駄ではありません。それは、次に活かすべき貴重な学びとなるのです。
思考の整理と心のゆとり:シンプルさの追求
私たちの脳は、日々膨大な情報を処理しています。
人は1日に6万個のことを考えており、そのうち9割は前日と同じことを考えていると言われています。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
同じ思考を繰り返すことで、知らず知らずのうちにエネルギーを消費しているのかもしれません。複雑な思考を整理し、シンプルにすることは、心のゆとりを生み出します。スティーブ・ジョブズも、このシンプルさの重要性を語っています。
スティーブ・ジョブズ(アップル創業者) 「『複雑さ』は敵である。物事を複雑にするのは、どんな馬鹿にでもできる。物事をシンプルにするのが難しいんだ」
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
心配事のほとんどは「思い込み」
私たちは多くの心配事を抱えがちですが、そのほとんどは現実にならないという研究結果があります。
米国ミシガン大学の研究で興味深いものがあります。心配事の実地調査で、「心配事の 80%は起こらない」ということが明らかになり、さらに、残り 20%のうち、 16%は準備をしていれば対応可能というもの。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
心配事のうち実際に起こるのはたったの4%だったのです。心配事や不安の 96%は実際には起こらない。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
つまり、ただの「思い込み」であり、「取り越し苦労」にすぎないのです。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
心配する暇があるなら、行動することに目を向けるべきです。
「起きたらどうしよう」と漠然と考える暇があるなら、「起きないようにするにはどう準備するか」「もし起きたらどう解決できるか」と、行動ベースで考えさっさと行動しろと言うと思います。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
シンプリスト生活の実践ヒント
散らかりがちな場所を見直す
「いつか片付けよう」と後回しにしている場所はありませんか?
落ち着いたら片づけようと思って、後回しにしている場所はないか。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
また、日々の意識も大切です。
今の部屋着や下着で救急車に乗せられても平気ですか?
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
これは極端な例かもしれませんが、常に「整っているか」を意識するきっかけになります。玄関も例外ではありません。
玄関には全くモノを出さない状態をデフォルトにしています。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
「バリエーションの呪い」から解放される
私たちは「毎日違う服を着なければならない」という思い込みに縛られがちです。
毎日違う格好をしないといけないと思っていました。地曳いく子さんは著書『服を買うなら、捨てなさい』の中でこれを、「バリエーションの呪い」と呼び、雑誌やアパレル業界が作り出した幻想と指摘しています。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
本当に大切なのは、自分に似合うスタイルを見つけることです。
おしゃれとは、決して「毎日違う服を着る」ということではなく、自分に似合う「パターン」を見つけること。服をたくさん持っていることは重要ではありません。おしゃれな人は、自分で自分の魅力を最大限引き立ててくれるようなコーディネートをちゃんと分かっていて、自分のスタイルを確立しています。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
災害時にも役立つシンプルな工夫
普段使いのアイテムが、いざという時に役立つこともあります。
1合だけならキャンプ用品を使います。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
災害時、ライフラインが止まっても、アウトドア用のバーナーで炊飯できるので、災害対策にもなります。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
柔軟剤と掃除の真実
柔軟剤は、日本の軟水環境ではそれほど必要ない場合もあります。
柔軟剤の正体って知ってますか?答えは油。柔軟剤は油の膜で繊維をコーティングすることで、肌触りをよくしたり、花粉をくっつきにくくするという効果があるわけです。でもこのコーティングのせいで、タオルなどの吸水性が悪くなったり、乾きにくくなり雑菌が繁殖してしまうという弊害もあります。そもそも、柔軟剤は海外の硬水環境で生まれたものなので、日本のような軟水環境にはそれほど必要ないみたいです。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
掃除についても、興味深い視点があります。
掃除は汚れてからするものではない、汚れていなくてもするもの。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
そして、手で徹底的に掃除することで得られる満足感も。
たまには、雑巾を使って自分の手で、徹底的にピカピカにしてみます。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
心まで磨かれていくような清々しさを感じ、思っていたよりも満足感を得られるものです。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
ホコリに関する衝撃的な事実も知っておきましょう。
部屋のホコリは人が歩いただけでも空気中に舞い上がります。そして、再び床に落ちてくるまでに約9時間かかると言われています。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
ほこり1gの中には平均してダニ約 2000匹・カビ胞子約3万個・細菌約800万個が含まれていると言われています。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
使い捨てに罪悪感を感じるなら、昔ながらの「さらし」を使うのも良い方法です。
やはり「使い捨て」という行為には変わりなく、どこか罪悪感のようなものが引っかかっていました。環境負荷の観点で他によい方法がないものかと探していました。そんな中、最近、ふいに見つけた「さらし」を使う生活にシフトしたんですが、なかなかよさそうです。さらしとは色を抜いた木綿の生地のことで、通気性と吸水性バツグンのため、日本では古くから、台所で使われてきたようです。 私が使っているのは、玉川晒というベーシックな日本製のものです。 10 mの巻物状なので、使い方に応じて切って使います。切込みを入れると、ビーっと簡単に手で裂いて切ることができます。最初はほつれますが、洗濯を繰り返すと落ち着いてきます。生地もだんだんやわらかくなってきます。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
働き方と生き方:エッセンシャル思考で本当に大切なことに集中する
仕事においても、自分が本当にやりたいことに集中することが大切です。
仕事なんて楽しんだもの勝ちです。与えられた仕事をこなすより、自分がやりたいことを発信して仕事にしていった方が楽しいです。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
スティーブ・ジョブズも、やらないことを決めることの重要性を説いています。
アップル創業者であるスティーブ・ジョブズも「自分がやらないことをリストアップしよう」「自分が本当にしたいこと、それ以外のことは二の次で構わない」と言っています。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
本当にやるべきことに集中する「エッセンシャル思考」は、最小の時間で最大の成果を出すための有効な手段です。
グレッグ・マキューンの著書『エッセンシャル思考』(かんき出版 2014)では、自分が本当にやるべきことにのみ集中することが、最小の時間で成果を最大にする有効な手段だと説かれています。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
偶然を味方につける生き方とヒュッゲ
人生の転機は、意外なところから訪れることもあります。
スタンフォード大学の研究結果に、「成功者のキャリア形成のきっかけは、8割が偶然である」というものがあります。だとすれば、「よい偶然」を手繰り寄せるために、いろんな分野に関心を持ち、チャレンジする習慣が大切です。
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
そして、デンマークの「ヒュッゲ」という言葉に代表されるように、居心地の良い空間と楽しい時間を大切にする心も、シンプリスト生活において重要な要素です。
ヒュッゲとは、デンマーク語で「居心地がよい空間」「楽しい時間」を指す言葉
引用:『シンプリスト生活』Tommy著
シンプリスト生活は、ただモノを減らすことだけではありません。思考を整理し、心配事を手放し、本当に大切なことに集中することで、心豊かな毎日を送るための生き方です。あなたも今日から、シンプリスト生活を始めてみませんか?
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