世界史の重要ポイントを効率的に学ぶ!教科書に登場するキーパーソンと出来事

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世界史を学ぶ上で、膨大な情報の中から重要なポイントを効率的に把握したいと考える方は多いのではないでしょうか。この記事では、山崎圭一氏の著書『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』から、特に注目すべき人物や出来事を引用を交えながらご紹介します。歴史の流れを理解し、知識を定着させるための一助となれば幸いです。

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古代文明から中世ヨーロッパへ

人類最古の文明や、キリスト教の発展、そして中世の政治的対立まで、歴史の基礎を築いた重要な時代を見ていきましょう。

文明の夜明け:メソポタミアと文字の誕生

現在のイラクに位置するメソポタミアは、人類の歴史において極めて重要な地域です。

今から約6000年前、現在のイラク、ティグリス川とユーフラテス川の間のメソポタミアに、人類最古の文明の1つである メソポタミア文明 が成立します。メソポタミア文明が高校の世界史の教科書の先頭に書かれていることが多いのは、この文明の持つ 楔形文字 が、今のところ発見されている世界で最も古い文字だからです。 文字が存在するということは、当時の国の名前や人名、地名などの固有名詞を知ることができる

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

この楔形文字の存在は、当時の社会や文化を知る上で貴重な手がかりとなっています。また、ハンムラビ法典もこの時代に生まれました。

ハンムラビ王 は、それまで各地で用いられていたシュメールなどがつくった法をまとめて文章で記した ハンムラビ法典 という法律をつくりました。この法律は「もし人が人の目を潰したならば、その人の目は潰されなければならない」という「目には目を、歯には歯を」といわれるような「復讐法」の原則で知られます。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

アルファベットの起源:フェニキア文字

現代のアルファベットのルーツは、フェニキア文字に遡ります。

フェニキア文字の1文字目は「アレフ」と読み、2文字目は「ベートゥ」と読みます。続けて読むと、「アレフベートゥ」です。ギリシア世界にこの文字が伝わると、ギリシア文字のαは「アルファ」、βは「ベータ」で、続けて読むと「アルファベータ」です。「アレフベートゥ」や「アルファベータ」が、「アルファベット」の語源です。すなわち、“アルファベット”とは、「AとB」という意味なのです。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

私たちが日常的に使っている「アルファベット」という言葉に、このような歴史があったとは驚きですね。

キリスト教とイスラームの誕生

世界史において重要な役割を果たす宗教についても触れられています。キリスト教の救世主は、ギリシア語で「キリスト」と呼ばれます。

イエスを救世主(ギリシア語で キリスト といいます)

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

また、イスラームの成立には、当時の大国の抗争が深く関係していました。

ササン朝とビザンツ帝国が抗争を繰り広げている7世紀前半の西アジアの状況を見てみましょう。 この2つの大国の抗争が、世界史の中で最も重要なできごとの1つ、のちの世界宗教、 イスラーム の成立を引き起こしました。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

中世ヨーロッパの権力闘争

中世ヨーロッパでは、国王と教皇の間で権力争いが繰り広げられました。

端麗王(「イケメン王」という意味)」 フィリップ4世 は、教皇ボニファティウス8世と対立し、捕らえて連行する( アナーニ事件)など、教皇を上回る権威を持ちました。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

これは、世俗権力が教皇権を上回る転換点の一つとして重要です。また、百年戦争の後半には、有名な「オルレアンの少女ジャンヌ=ダルクが登場し、フランスを勝利に導きました。

後半に「オルレアンの少女」 ジャンヌ=ダルク という16歳の少女が登場し、フランス王 シャルル7世 を助けて逆転します。結果的には、イギリス勢力のほとんどを大陸から追い出し、戦争は終結しました。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著


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東洋と新大陸の発見

古代インドの文明から中国の王朝、そして大航海時代における新大陸の発見まで、世界の広がりを見ていきましょう。

古代インド文明:インダスと牛の神聖視

インダス文明は、現在のインドのルーツとなる重要な文明です。

インダス川の中流、パンジャーブ地方に ハラッパー遺跡、下流のシンド地方には モエンジョ=ダーロ遺跡 が存在します。この「シンド」地方というのが「インド」という言葉の語源(シンド→シインド→インドというように変化)になりました。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

そして、インダス文明の文化は、現代のヒンドゥー教にも影響を与えています。

また、 印章には牛の姿が描かれたものも多く、インダス文明は牛を神聖視するヒンドゥー教の文化の源流と考えられています。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

中国の動乱と女帝の誕生

中国史では、三国時代や女帝の登場など、激動の時代がありました。

曹操の子、 曹丕 が後漢から帝位を譲られ(強引にですが)、「 魏」王朝を建国すると、対抗して 劉備 も皇帝を自称して「 蜀」を建国。 孫権 も皇帝に即位して 呉 を建国し、3つの王朝が並立する「三国時代」となりました。しかし、この戦いの最終勝者はこの3つの国のどれでもなく、魏の家臣であった 司馬炎 が魏を乗っ取り、 晋 王朝を建て、中国を再び統一します。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

そして、中国史上唯一の女帝が誕生します。

3代皇帝高宗の皇后の武氏です。武氏は、夫の権力を乗っ取ろうとする動きを見せ始め、ついに高宗の死後、子の中宗を皇帝の座から引きずりおろして自ら皇帝と称しました。そして、国号を唐から周に変え、「則天武后」と名乗るようになります。 中国史上、最初で最後の女帝が誕生した瞬間です。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

大航海時代:コロンブスとアメリカ大陸

15世紀後半から16世紀にかけての大航海時代は、世界の歴史を大きく変えました。

プレゼンが受け入れられたコロンブスは、大西洋横断に挑み、2か月以上も陸地が見えない不安な航海ののち、現在の西インド諸島のバハマにあるサンサルバドル島に到達します。 コロンブス自身は、生涯、新大陸を「インド」だと思い込んでいました。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

しかし、コロンブスが「インド」だと思い込んでいたその地が「新大陸」であることが証明されるのは、アメリゴ=ヴェスプッチによってでした。

イタリアの アメリゴ=ヴェスプッチ は南米の海岸線をたどり、アジアではありえないほど南まで陸地が続いていることに気づき、そこを「新大陸」と証明したことから、新大陸は彼の名をとり“アメリカ”と名付けられました。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

さらに、マゼランは世界一周を達成し、フィリピンの名の由来にもなりました。

スペイン王カルロス1世の命を受けて出港した マゼラン は、南米南端の「マゼラン海峡」を横断し、3か月もの間、陸地が見えない中で太平洋を横切って(食べ物が尽き、虫が湧いたビスケットや腐敗した水まで口にしたようです)陸地に到達し、その地をスペイン皇太子フェリペの名をとって「 フィリピン」とします。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著


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近代から現代へ

宗教改革から世界大戦、そして現代社会に至るまで、激動の時代を振り返ります。

宗教改革とプロテスタントの誕生

キリスト教の世界では、宗教改革という大きな動きがありました。

キリスト教の宗派は、旧来のキリスト教に抗議(プロテスト)して生まれたので、「プロテスタント」と呼ばれます。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

ナポレオンと世界大戦

フランス革命後、ヨーロッパを席巻したナポレオンの時代と、その後の世界大戦についてです。ナポレオンはエルバ島に流されるも、百日天下で復活するなど、そのカリスマ性は計り知れません。

61万人の兵が5000人に減るまでの大敗北を喫します。ナポレオン敗北というチャンスにつけ込むべく、ヨーロッパ諸国は対仏大同盟を結成します。 ライプチヒの戦い で諸国の連合軍に決定的な敗北を喫したナポレオンは退位に追い込まれ、 エルバ島 に流されます。ただし、ここで終わらないのがナポレオンです。諸国が戦後処理でモメている間にエルバ島を抜け出し、フランスに戻って帝位に返り咲きます(百日天下)。しかし、ナポレオンは ワーテルローの戦い で敗北。大西洋の絶海の孤島、セントヘレナ島に流されます。「ナポレオンが復活しないように」とこの地が選ばれたことからも、当時、いかにナポレオンが恐れられていたかがわかります。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

第一次世界大戦は、オーストリア皇太子暗殺事件から始まりました。

オーストリアの皇太子がボスニアの首都サライェヴォでセルビア人秘密結社の青年に暗殺されるという サライェヴォ事件 がおきました。オーストリアがセルビアに宣戦布告し、セルビアは「親分」のロシアに救援を要請します。続いて、ロシアがオーストリアに宣戦布告、オーストリアはドイツに救援を要請という流れで、ドイツ、イギリス、フランスを巻き込む 第一次世界大戦 になっていくのです。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

ドイツの無制限潜水艦作戦がアメリカの参戦を招き、ドイツは敗北します。

ドイツにとって誤算だったのは、同盟国イタリアが土壇場で協商国側に寝返ったことにより、フランス・ロシア・イギリス・イタリアに包囲されてしまったことです。そのため、短期に決着をつけようと焦ったドイツは、潜水艦「Uボート」を利用した 無制限潜水艦作戦 に手を出します。そして、英仏に向かう中立国アメリカの輸送船をも沈めたことから、アメリカが協商国側として参戦。ドイツは決定的な敗北へ追い込まれ、第一次世界大戦はイギリス・フランス・アメリカなど、協商国の勝利に終わります。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

第一次世界大戦後、アメリカは世界の経済の中心となりました。

大戦中に債務国(借金を背負った国)から債権国(借金をさせている国)へと、見事、転身できたのです。第一次世界大戦以降、アメリカは、荒廃したヨーロッパの国々に代わって世界経済の中心になります。ディズニー、ジャズ、コカ・コーラなどは、この時代にアメリカが生み出した大衆消費社会の代表的な文化です。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

日露戦争は、ロシアの南下政策と日本の対立から生じました。

地中海方面への強引な進出は、他のヨーロッパ諸国全体を敵に回すことになるとわかったロシアは、方針を転換して東アジア方面からの南下を図ろうと、シベリア鉄道を起工します。しかし、東アジア方面の凍らない港を得ることは、日本と満州や朝鮮半島の主導権を取り合うことを意味します。 日露戦争は、こうしたロシアの方針転換により引き起こされたものなのです。そして日露戦争に敗北したロシアは、再び地中海方面での南下を図って、第一次世界大戦が勃発します。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

日露戦争での日本の勝利は、トルコやイランに大きな希望を与え、現代の親日感情にもつながっています。

日露戦争の間、ロシアの圧迫が緩んだため、トルコやイランは日本に深く感謝しました。また、「私たちも議会や憲法を持ち、国民の力を結集して近代化を図れば、ロシアに勝てるかもしれない!」という希望をトルコやイランに持たせた ことが、両国が現在においても親日国の理由なのです。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

冷戦期の国際情勢

第二次世界大戦後、世界は「持てる国」と「持たざる国」に分かれました。

「持てる国」といわれた経済的基盤が強い国(豊富な植民地を持つイギリス・フランスやソ連のような社会主義国)と、「持たざる国」といわれた経済的基盤が弱い国(ドイツ・イタリア)の間で明暗が分かれることになります。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

ベトナム戦争は、テレビ中継された初めての戦争であり、世界に大きな影響を与えました。

ベトナム戦争は、テレビで全世界にその様子が報道された初めての戦争でもあります。 ゲリラ戦で次第に消耗し、死傷者が増えていくアメリカ軍の様子や、圧倒的な物量で北ベトナムを爆撃するアメリカ軍、そして逃げ惑うベトナムの市民の様子が報道されるたびに、「アメリカのやっていることは、果たして『正義』なのだろうか?」という疑問が世界中で沸き起こります。 こうしたテレビ報道の力がアメリカに対する非難の声を世界中で高め、世界的な反戦運動へつながります。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著

また、中国では国民党と共産党の内戦が続き、台湾と中国本土にそれぞれ政府が樹立されることになりました。

敗れた国民党は、台湾に逃れて国民政府を維持し、「共産党」が中国本土に、「国民党」が台湾に政府をつくり、どちらも「正統な中国政府」であることを主張するという構造ができました。

引用:『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』山崎 圭一著


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まとめ

本記事では、山崎圭一氏の著書『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』から、世界史の重要なポイントを抜粋してご紹介しました。古代文明の始まりから現代に至るまで、各時代のキーパーソンや出来事を知ることで、世界史への理解が深まったのではないでしょうか。

この情報が、あなたの世界史学習の一助となれば幸いです。さらに深く学びたい方は、ぜひ本書を手に取ってみてください。

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