現代社会では「一日三食しっかり食べるべき」という考え方が根強くあります。しかし、本当にそうでしょうか?今回ご紹介する船瀬俊介氏の著書『できる男は超少食』では、その常識を覆し、少食が心身にもたらす驚くべき効果について、具体的な事例や科学的根拠を交えながら解説されています。
少食のススメ:世界の成功者も実践する食事法
オバマ元大統領も少食を実践
アメリカのバラク・オバマ元大統領も少食を実践していたそうです。夕食には毎日同じメニューを食べていたと書かれています。
オバマは、夕食に毎日、サーモン、ライス、ブロッコリーという同じメニューばかり食べていた。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
ヨガの教えと少食
ヨガには、食に関するこのような教訓があります。
ヨガの教訓に次のようなものがあります。 「腹八分で医者要らず」「腹六分で老いを忘れる」そして「腹四分で神に近づく」。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
これは、少食が健康だけでなく、精神的な側面にも良い影響を与えることを示唆しています。
一日一食で脳の働きが活性化
著者自身の体験談として、一日一食にすることで、脳の回転が明らかに違うと語られています。
私自身の体験でいえば、一日一食で夜 10 時頃に寝ると、深夜3時頃には目が覚めます。それから執筆を始めると、明らかに脳の回転が違うのです。
文章がよどみなく湧いてくる。キーボードのミスタッチも少なくなるので、猛烈な勢いで原稿書きがはかどります。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
これは、空腹状態が脳を活性化させ、集中力や創造性を高める可能性を示唆しています。
なぜ少食が良いのか?デトックスと身体の機能
神経の「汚れ」とデトックス
少食、特にファスティング(断食)によって、神経細胞に蓄積された有害物質がデトックスされると言います。
「神経の〝汚れ〟がデトックスされたからです」 ──神経も汚れるんですか? 「はい、神経細胞もいろいろな有害物質で汚染され、次第に機能低下して、老化していくのです」
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
一日一食を実践した人は、例外なく頭が冴えて、記憶力が回復した、といいます。脳内の神経細胞内に蓄積した〝体毒〟が、デトックスされたからでしょう。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
さらに「シックハウス症候群」を引き起こす建物の接着剤などに含まれる有毒成分(ホルムアルデヒド、フタル酸エステルなど)などの神経毒が、ファスティングで排泄されます。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
私たちの体は日々、様々な有害物質にさらされており、それらが神経細胞に蓄積されることで機能低下を引き起こす可能性があると述べられています。少食やファスティングは、これらの毒素を体外へ排出する手助けとなるようです。
消化吸収のエネルギーと体の負担
毎日三食きちんと食べることは、体に大きな負担をかけていると言います。
毎日三食きちんと食べると、その消化吸収エネルギーは、なんと 42・195キロを走るフルマラソンで消費するエネルギーに相当するそうです。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
このことから、食事の回数を減らすことで、消化吸収にかかるエネルギーを節約し、体を休ませることができると考えられます。
空腹の効用と体調不良のサイン
空腹を感じてからが、体と脳が最も冴える時間だと書かれています。
人間だって空腹を感じてからの3時間が最も頭も体も冴えるのです。小腹が減ったからと、すぐに何かを口に入れないでください。おなかが鳴るのを「しめしめ」と楽しみたいものです。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
もし、少食にした際に脱力感を感じる場合は、何らかの体の不調が隠れている可能性があるとも警告しています。
もし、一食なり二食を抜いただけで、脱力感が現れる人は、胃下垂症か潜在性糖尿病か、あるいは、その他、何らかの病的状態にあるものとみて間違いありません。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
睡眠時間と食事
食事の回数が睡眠時間に影響を与えるという興味深い記述もあります。
「一日三食、食べると8~9時間睡眠、二食で6時間、一食なら3時間、無食ならゼロ時間ですね」
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
これは、消化に使うエネルギーが減ることで、体が休息により集中できるためかもしれません。
脂肪毒の排泄と生殖能力
過食は脂肪に毒素を蓄積させると言います。
また、脂肪の中には〝脂肪毒〟といわれる毒素があります。ひとつは、それまでに体外から入った農薬、重金属、食品添加物などの毒物です。過食で新陳代謝能力以上の毒素が入ってくると、体はそれを、とりあえず脂肪細胞に蓄えます。つまり、脂肪が毒の〝貯蔵庫〟となるのです。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
ファスティングによってこれらの脂肪毒がデトックスされることで、加齢臭が消える効果も期待できるようです。
ファスティングで加齢臭が消えるのも、そのニオイの原因である老廃物がデトックスされるからです。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
また、飢餓状態が生殖能力を加速させるという養鶏農家の例も挙げられています。
養鶏農家は、鶏に卵を多く産ませるために、まず、2週間ほど断食させるそうです。すると、餌をやると同時に卵がボロボロ生まれる。飢餓(ファスティング)が、生殖力を加速したのです。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
少食で得られる精神的な変化
精神の安定と幸福感
少食にすることで、精神的な安定が得られるという体験談も紹介されています。
さらに、不思議と腹が立たなくなる。クヨクヨ落ち込まなくなる。これも、一日一食にした方が、皆、感動を込めて言います。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
これは、体内のデトックスが進むことで、精神状態にも良い影響が及ぶ可能性を示唆しています。
「食べなければならない」という思い込み
「腹が減るとイライラする」という人は、「三食食べなければならない」という固定観念にとらわれている可能性があると指摘されています。
それでも、腹が減ると、イライラする……という方。それは、「三食、食べないといけない」という固定観念にとらわれているからです。だから、一食抜いただけで、栄養不足になる、という強迫観念に襲われ、イラつくのです。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
この「常識」は、一部の巨大な勢力によって植え付けられた「洗脳装置」であるとまで言及しています。
私たちは病院や企業を儲けさせるために生きているのではない。一日三食という〝常識〟を頭に植えつけたのは「教育」と「マスコミ」です。それらは闇の巨大勢力によって支配されている〝洗脳〟装置です。忘れてはなりません。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
健康長寿のための食事法
長寿遺伝子とカロリー制限
長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)の発見により、カロリー制限が長寿に繋がることが立証されています。
「満腹になるまで食べれば早死にする」 それは、長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)の発見でも立証されました。なにしろ、6割にカロリー制限したネズミは、満腹まで食べたネズミの2倍生きているのです。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
満腹になるまで食べるのではなく、「もう一杯」と思ったところで箸を置く心がけが大切だと締めくくられています。
「もう一杯」と思ったところで箸を置く。この心がけが健康長寿の秘訣です。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
肉食への警鐘
著書では、肉食が様々な病気の原因となる可能性についても触れられています。
カール・ルイス選手の例。オリンピック100メートル走や走り幅跳びなどで 10 のメダルを獲得した伝説の陸上選手。彼が肉類を一切、口にしないベジタリアンであったことは有名です。あの強靭な筋肉は、玄米や野菜などで培われたのです。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
「アメリカ人男性の心臓病の死亡率は、中国人男性の 17 倍! 94 年頃までは動物性たんぱくをずいぶん食べていたからね。これこそ、史上最悪の発がん物質なんです」
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
「1970年頃、大腸がんの死亡者数が多いのは、1位アメリカのサンフランシスコ、2位イギリスのブリストル、3位チリのサンチャゴ……。心臓病の死亡率が多いのは1位アメリカのサンフランシスコ、2位イギリスのブリストル、3位チリのサンチャゴ(笑)、そして、肉の消費量も、まったく同じ順位。つまり、どんな病気も肉と正比例しています」
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
漢字の「腐」の成り立ちも、肉が消化器に入ると「腐る」という警告が込められていると解釈しています。
漢字の「腐る」という字は「府」の中に「肉」と書きます。ここで「府」とは五臓六腑の「腑」の意味です。これは、消化器系を指します。ちなみに「臓」とは、肝臓や腎臓など、中身の詰まった内臓のことです。漢字は、胃や腸の消化器に、肉が入ると「腐る」と警告しているのです。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
牛乳摂取の危険性
牛乳についても、その危険性が指摘されています。
「牛乳たんぱく(カゼイン)は史上最悪の発がん物質である」
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
牛乳多飲で骨折率は5倍 「だから、牛乳を多く飲む人ほど、骨粗しょう症になりやすく、骨折も多い。世界で最も牛乳を飲むノルウェー人の骨折率は、日本人の5倍です」
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
スウェーデンの研究機関が、約6万人の女性と、約4・5万人の男性を 10 ~ 20 年間追跡比較調査した結果です。牛乳を一日3杯以上飲んでいた人は、1杯以下しか飲まない人に比べて、死亡者数が1・93 倍と2倍近かったのです!
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
和食の抗がん力
一方で、和食が持つ抗がん力について、具体的な食品とその効果が紹介されています。
食生活を変えると、がんは2割、糖尿病5割、心臓病・脳卒中は2・5割減らせる……! 和食は驚異の抗がん力を秘めているのです。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
番茶を多く飲むと胃がんは8割減(静岡県立大学短期大学部 小国伊太郎博士調査)、ごまで乳がん4割減(並木満夫編『ゴマ その科学と機能性』丸善プラネット)、海苔で大腸がん8割、乳がん6割減(野田宏行著『海苔の驚くべき効用』チクマ秀版社)、さらに味噌汁一杯で肝臓がんは3分の1に減る(広島大学原爆放射能医学研究所 伊藤教授)。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
自然治癒力を最大限に引き出すために
「食うな」「動くな」「寝てろ」
病気になった際には、自然治癒力を最大限に引き出すために、「食うな」「動くな」「寝てろ」というシンプルな行動が効果的だと提唱されています。
「食うな」「動くな」「寝てろ」。すると自然治癒力が最大限に働くのです。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
火傷を負った犬の実験でも、断食させた犬の方が治りが早かったという例が挙げられています。
大阪大学医学部教授の寺井嵩雄氏は、次のような実験を行った。二匹の犬の背中にヤケドをつくってブドウ球菌を植え付け、化膿させる。このうち一方の犬には、毎日多量の牛肉を与え、もう一匹には一週間の断食をさせた。その結果、多量の肉を食べていた犬は治るまで二週間かかった。ところが、断食させた犬は、わずか八日間で完治。およそ二倍の速さで治ってしまった」
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
「癌」という漢字の意味
「癌」という漢字にも、食べ過ぎへの戒めが込められていると解釈されています。
「癌」という字は「品物の山に病だれ」。つまり「食品」を「山」ほど食べれば「癌」になる──という戒めがこめられています。
引用:『できる男は超少食』船瀬俊介著
まとめ
『できる男は超少食』では、少食がもたらす身体的・精神的なメリット、そして現代の食習慣に対する警鐘が鳴らされています。多すぎる食事は体に負担をかけ、病気の原因にもなりうると考えさせられます。ご自身の健康を見つめ直し、食生活について考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
この記事を読んで、少食に興味を持たれた方は、ぜひ本書を手に取ってみてください。
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