リセット Google流最高の自分を引き出す5つの方法|心と体を整え、最高のパフォーマンスを発揮する

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私たちは日々の生活の中で、さまざまな情報やタスクに追われています。そんな現代において、Googleで長年人材育成に携わってきたゴーピ・カライル氏が提唱する「最高の自分を引き出す5つの方法」は、私たち自身の「インナーネット(inner-net)」を整え、潜在能力を最大限に引き出すための実践的なヒントを与えてくれます。本記事では、そのエッセンスを引用を交えながらご紹介します。


 

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最高の自分を引き出す「インナーネット」とは?

 

私たちが日々触れているテクノロジーの中で、最も重要なものは私たち自身の中にあると著者は語ります。

 

私たちが扱うテクノロジーの中で最も重要なものは私たち自身の中にある、ということだ。 「インナーネット(inner-net)」、すなわち、脳と体、心、呼吸、意識の集合体である。引用:『リセット Google流最高の自分を引き出す5つの方法』ゴーピ・カライル、白川部君江著

 

この「インナーネット」を理解し、意識的にケアすることが、日々のパフォーマンスを向上させ、充実した人生を送る上で不可欠なのです。


 

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潜在能力を引き出すヒント

 

 

1. 限界を打ち破る「不可能」の壁

 

人間の能力は、時に私たち自身が設定した限界によって阻まれています。しかし、その限界は、たった一人の行動によって打ち破られることがあります。

 

人は自分が追い求めている目標を既に達成した人とめぐり会うことで、心の中の何かが変化するということだ。それは無意識のレベル、しかもほとんど神秘的なレベルにあるもので、目標に向かって進むようにあなたを駆り立てる。  たとえば1940年代まで、1マイルを4分未満で走ることは人間には不可能だと考えられていた。  ところが、 ロジャー・バニスターという選手が、1954年にその定説を覆し、人類史上初めて1マイル4分の壁を破った。すると同じ年、バニスターのほかに 31 人もの選手が1マイル4分の壁を破ることができた。翌年には300人を超えた。引用:『リセット Google流最高の自分を引き出す5つの方法』ゴーピ・カライル、白川部君江著

 

誰かが不可能を可能にしたとき、それは私たち自身の可能性を広げるきっかけとなるのです。あなたの「不可能」は何でしょうか?

 

2. 目の前の贅沢を再考する

 

日々の何気ない行動の中に、私たちはどれほどの「贅沢」を享受しているでしょうか。著者は、スターバックスのコーヒーを例に、その「贅沢」を再考するきっかけを与えてくれます。

 

世界の人口は約 72 億人。  その半数が1日3ドル未満(300円程度)で暮らしている。  スターバックスのコーヒー1杯分にも満たない額だ。  本書を手にしているみなさんには想像がつかないかもしれない。  でもこれが、現実なのである。引用:『リセット Google流最高の自分を引き出す5つの方法』ゴーピ・カライル、白川部君江著

 

そして、その贅沢を少し犠牲にすることで、他者のために貢献できる可能性を示唆しています。

 

コーヒーショップでいつものように、グランデ(470ミリリットルのLサイズ)のキャラメル・シナモン・チョコレート・フラペチーノを頼んだ。その時ふと、私の故郷チッティラムチェリ村の多くの人々が1日楽しめるであろう 贅沢 のさらに上を行く贅沢をしていることに気がついた。  コーヒー2、3杯分を犠牲にすれば、人のためになることができるのではないだろうか、と思い至ったのである。  その答えは、サンフランシスコを拠点とする非営利組織のKiva(正式名はKiva Microfunds(キーヴァ・マイクロファンド))にあった。Kivaは、私のような個人が第三世界の女性たちにマイクロクレジット(小口融資)を提供し、彼女たちの起業を支援できる仕組みだ。引用:『リセット Google流最高の自分を引き出す5つの方法』ゴーピ・カライル、白川部君江著

 

 

3. シングルタスクと優先順位の力

 

マルチタスクは現代の働き方として一般的ですが、本当に効率的なのでしょうか?著者は、シングルタスクと優先順位の重要性を説きます。

 

シュワルツが提唱しているシンプルな提案とは、いちばん大事な仕事は朝いちばんに、それも 60 ~ 90 分間でやるというものだ。  1日をクリアな状態でスタートでき、作業効率も上がるという。仕事の区切り目を決めておき、そこに到達するまではあらゆる衝動を抑え、集中する。作業に没頭できる分、生産性も上がる。  作業が終わったら、その後数分間は身も心もリフレッシュする時間にあてるのだ。 「作業に関わるときは、決められた時間それに打ち込むようにする。気力と体力が回復したら……グレーゾーン(仕事の区切り目がない状態)で過ごす生活はやめにしよう」  と、彼も言っている。引用:『リセット Google流最高の自分を引き出す5つの方法』ゴーピ・カライル、白川部君江著

 

そして、Googleの初期メンバーであるスーザン氏の例を挙げ、優先順位を明確にすることの有効性を紹介しています。

 

スーザンは、グーグル設立当初からの社員(従業員番号は「 16」)だ。1998年、当時妊娠中だった彼女は、住宅ローンを払い続けられるか心配になり、メンロパークのサンタモニカ・アベニューにある自宅のガレージをラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンに貸すことにした。彼らはその小さなスペースにオフィスを作り、グーグルを設立した(現在のグーグル本社は、そこから6マイルしか離れていない)。  スーザンとは昔からの知り合いだ。ある日私は彼女にこう尋ねた。 「君はいつも、 62 のことを頼まれ、100のことを気配りしているけど、いったいどうやって全部を頭に入れているのかい? しかも、どうやったら正気でいられるの?」  彼女曰く、どうでもいい用事や話は切り捨てて、3つの優先項目に絞るのだという。そのおかげで一気に物事が進展し、自分がちょうど抱えている仕事もそれ次第でうまく片づくのだそうだ。  シリコンバレーに住み、グーグルでユーチューブの仕事をしているので、さぞかしハイテクを駆使していると思いきや、意外にも彼女が優先項目を記録するのに使っているのは「フセン紙」だ。彼女はフセン紙に3つの項目を書き出し、それを自分のコンピューターのモニターに貼り付けているという。引用:『リセット Google流最高の自分を引き出す5つの方法』ゴーピ・カライル、白川部君江著

 

 

4. 1万時間の法則と目標の可視化

 

ある分野で卓越した能力を発揮するためには、膨大な練習時間が必要であるという「1万時間の法則」は、様々な成功者に当てはまります。

 

精神や肉体、感情、知性のあらゆるレベルで最高の能力、パフォーマンス、生産性を発揮できるようになるには訓練、そして努力が必要だ。  マルコム・グラッドウェル(イギリス生まれのジャーナリスト)は自著『天才! 成功する人々の法則』(講談社)の中で、そういった努力について考察している。  彼は1つの技術を習得するまでにかかる練習時間のことを「1万時間の法則」と呼んでおり、ビートルズやビル・ゲイツといった天才たちの成功には、少なくとも1万時間に及ぶ努力があった、としている。  そういえば、ヨーヨー・マ(中国系アメリカ人の世界的チェリスト)も1万時間、人知れず地下室でチェロを練習し続けたというエピソードを聞いたことがある。引用:『リセット Google流最高の自分を引き出す5つの方法』ゴーピ・カライル、白川部君江著

 

そして、目標達成のためには、常に目標を意識し続けることが重要です。

 

『サウスチャイナ・ポスト』から切り抜いた米国企業の求人広告だ。星条旗が描かれている。その切り抜きを持ち歩くようになったのは、数か月前に上司から、彼自身が目標の達成に向けて実践しているある方法を聞いたからだった。彼はギターを習っていて、毎日、忘れずに練習してうまくなることを目標としている。その目標を常に忘れないために、ギターのピックをポケットに入れて持ち歩いていた。ポケットに手を入れるたびに、自分の目標を思い出せるというわけだ。だから私も、自分の目標「アメリカで働くこと」を忘れたり、あきらめたりしないために、星条旗の描かれたその広告を、いつも持ち歩いているのだ。引用:『リセット Google流最高の自分を引き出す5つの方法』ゴーピ・カライル、白川部君江著

 

 

5. 睡眠の質とネガティブな思考への対処

 

十分な睡眠は、私たちの心身の健康とパフォーマンスに直結します。

 

睡眠研究の第一人者であるジェームズ・マース博士は、6時間未満の睡眠が長期記憶の低下につながる可能性について、ザ・エネルギー・プロジェクトの創設者でCEOのトニー・シュワルツは、睡眠医学研究者アラン・レヒトシャッフェン博士によるラットを使った有名な実験についてそれぞれ紹介した。  この実験は、長期にわたる睡眠不足が体に深刻な悪影響を及ぼすことを実証したものだ。睡眠不足の状態にしたラットは、通常より食欲が旺盛であるにもかかわらず、体毛が抜け落ち、体重が減り、体温も低下した。そして 32 日後にはすべてのラットが死んだ。この実験の結果が示すように、人間も、あるときは1時間、またあるときは 30 分と、慢性的な睡眠不足を繰り返せば、ラットと同じリスクにさらされる。もちろん、私たちはいつか死ぬ運命にあるのだが、睡眠時間を削ることは、わざわざ死に急いでいるというわけだ。引用:『リセット Google流最高の自分を引き出す5つの方法』ゴーピ・カライル、白川部君江著

 

そして、ネガティブな状況に直面したときに、どのように対処するかが重要であると著者は強調します。

 

問題は、人生をとりまく状況なのではない。  本当の問題は、頭の中でネガティブな思考を繰り返すことなのだ、と。  ジェイソン・ベッカーは 18 歳にして、世界最高のギタリストの1人として一躍脚光を浴びた。しかし 19 歳のときに、 筋萎縮性側索硬化症(ALS)という、徐々に全身の筋肉に力が入らなくなる病を発症した。  現在は、ほぼ全身が麻痺し、人工呼吸器に頼らざるを得ない生活を送っている。  初めて彼に会ったとき、私の中に「ジェイソンの人生はなんと悲劇的なのだろう」という思いがあった。  ところが、ジェイソンの頭の中にはそんなネガティブな思考はみじんもなかった。引用:『リセット Google流最高の自分を引き出す5つの方法』ゴーピ・カライル、白川部君江著

 

ジェイソン・ベッカー氏の例は、どんな困難な状況でも、ポジティブな選択をすることで、人生を豊かにできることを教えてくれます。


 

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全ての仕事への敬意

 

最後に、著者は私たちの周りの人々、特に「人にはしたくないような仕事」に従事している人々への敬意の重要性を説きます。

 

私のスピリチュアルの師、ラマ・デビは、「この家に来て、台所をきれいにしたり、洗濯したり、ごみをきれいにしてくれる人たちに最大限の敬意を払いなさい。なぜなら、このような仕事をする人たちは人間の姿をした神様なのです」と教えてくれた。  私たちがやりたくない仕事を彼らが引き受けることで、私たちの暮らしをより快適にしてもらっているのだ。  たとえ世間から卑しいと思われている仕事だったとしても、彼らに最大限の敬意を払うべきなのだ。ラマ・デビの言葉を借りれば、次のように言えるだろう。 「どんな人の仕事も重要であり、どんな人も何かしら重要なことをしている。みすぼらしいと見られている仕事に就いている人たちは特にそうだ。こういった人たちがいなければ、私たちの暮らしは雑然として手に負えなくなっているだろう。だから、私たちは、人のいやがる仕事をする人たちを、人の姿をした神様だと思うべきなのだ」引用:『リセット Google流最高の自分を引き出す5つの方法』ゴーピ・カライル、白川部君江著

 


これらの教訓は、私たち自身の「インナーネット」を活性化させ、日々の生活をより豊かにするための示唆に富んでいます。あなたも今日から、「最高の自分」を引き出すために、これらの方法を試してみてはいかがでしょうか。

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