数多くの成功者にインタビューをした今井 孝氏が気づいたのは、幸せに生きている人たちとそうでない人の差は、それほどないということ。幸せな人たちの1日の大部分は、普通の人と同じです。しかし、たった一つだけ大きな違いがありました。
それは、一日のなかに「最高のひととき」をつくり出している、ということです。その「最高のひととき」を平均すると、2時間程度でした。この時間をうまく活用し、日々の生活を充実させるためのヒントを、本書からご紹介します。
幸せな人生を送るためのシンプルな秘訣
なぜ、たった2時間の「最高のひととき」が、一日の質を劇的に変えるのでしょうか。それは、人間が行動する根本的な理由にあります。
人は何かを目指して頑張るとき、「結果そのものではなく、そこから得られる感情が欲しくてがんばっている」からです。
人は何かを目指しているとき、 結果そのものではなく、そこから得られる感情が欲しくてがんばっている のです。仕事でいい結果を出しても、感情的に苦しいだけなら、誰もが継続してがんばれません。つまり、どんな目標を立てても、最終目的はその感情を得ることなのです。幸せな人生を送りたいのであれば、これを忘れないでください。
引用:『いつも幸せな人は、２時間の使い方の天才』今井 孝著
たとえば、その日の夜に恋人との楽しい食事が予定されていれば、朝から気分がウキウキし、仕事も残業にならないようにテキパキと進めようとします。その結果、勤務時間全体が充実したものに変わるのです。
たとえば、その日の夜に恋人と食事に行く予定があれば、朝からウキウキした気分になって、仕事に向かう道のりもいい気分だったりしませんか？ そして、同じ仕事を頼まれたとしても、残業にならないように一生懸命終わらせようとするでしょう。 すると、普段より仕事が充実したものになるわけです。 恋人との食事はたった２時間かもしれませんが、そのおかげで、朝も、通勤途中も、勤務時間も充実した時間に早変わりするのです。 多くの人が「時間に追われている」と感じたり、逆に「時間をムダにした」と感じたりするのは、このたった２時間の「最高のひととき」を設定しないで毎日を過ごしてしまっているからです。
引用:『いつも幸せな人は、２時間の使い方の天才』今井 孝著
まずは「得たい感情」を知る
幸せになるためのポイントは、実はとてもシンプルです。
大事なことは、人生において「自分が得たい感情は何なのか」をしっかりと知ること なのです。
引用:『いつも幸せな人は、２時間の使い方の天才』今井 孝著
つまり、幸せに生きるためのステップは、以下の通りにまとめられます。
①自分がどんな感情を得たいのかを知り
②その感情を得られることを日々おこなう
引用:『いつも幸せな人は、２時間の使い方の天才』今井 孝著
毎日を充実させるための具体的な行動ステップ
充実しない毎日から抜け出すには、具体的にどうすればいいのでしょうか。本書では、以下のステップが紹介されています。
①「やらなくてもいいこと」をやめる
②「自分の感情を満たしてくれるもの」を知る
③充実感を得られる１日を過ごす
④未来のためにも時間を使う
⑤幸福感を意識して味わう
引用:『いつも幸せな人は、２時間の使い方の天才』今井 孝著
ここでは、このステップを実践するための具体的な行動のヒントをいくつかご紹介します。
1. 「やらなくてもいいこと」をやめてストレスから解放される
毎日の小さなストレスも、積み重なると大きな負担になります。自分にとって「気が重い」と感じる作業は、思い切って手放してみましょう。
著者は、たった10分でも気が重かった「靴磨き」をサービスに任せることにし、また、灯油の買い出しは配達サービスで解決しました。
これらの作業から解放されたとき、私はとてつもなく大きなストレスから自由になれたことに気づきました。
引用:『いつも幸せな人は、２時間の使い方の天才』今井 孝著
「やらなくてもいいこと」をやめることで生まれる心の余裕や時間は、あなたの「最高のひととき」を確保するために使えます。
2. 苦手な作業は「ながら」で片付ける
面倒な作業は、なかなか手をつけられず、結局時間をムダにしてしまいがちです。そんなときは、「ながら」作業でストレスなく進めるのがおすすめです。
「マルチタスクはよくない」とよく言いますが、それほど頭を使わない仕事については「ながら」でやっても問題ありません。（中略）そういう場合は、「オンライン動画を観ながら領収書の数字入力の作業をする」というのが解決策です。
引用:『いつも幸せな人は、２時間の使い方の天才』今井 孝著
苦手な作業と楽しいこと、または頭を使わない単純作業を組み合わせることで、両方進んで気分が良くなります。著者は、面倒に感じる1週間のスケジュール立てを大河ドラマを観ながら行うことで、時間を有効に使っているそうです。
3. スキマ時間も「最高のひととき」に変える
短いスキマ時間でも、うまく使えば大きなことができます。
私は電車に乗っている時間だけで、ピーター・ドラッカー先生の名著集を読み終えました。スマホを使って電子書籍で読んでいただけです。
引用:『いつも幸せな人は、２時間の使い方の天才』今井 孝著
スキマ時間の活用は、単なる時間節約にとどまりません。継続のモチベーションを維持する秘訣は、自己肯定感にあります。
コツコツ継続している自分や、スキマ時間をうまく使う自分を、客観的に「すごい」「カッコいい」「素晴らしい」と思うことが継続のコツなのです。
引用:『いつも幸せな人は、２時間の使い方の天才』今井 孝著
日常に「最高のひととき」を
幸せな人たちが実践しているのは、毎日を淡々と過ごすなかで、意識的に「最高のひととき」という「ハレの日」をつくり出すことでした。
毎日が繰り返しというのは、悪いことではありません。 大切なのは、その毎日のなかに「最高のひととき」をつくり、幸せをしっかりと味わうことです。
引用:『いつも幸せな人は、２時間の使い方の天才』今井 孝著
あなたが「得たい感情」は何ですか？その感情を味わえるたった2時間の「最高のひととき」を、今日から意識してつくり、毎日を充実させていきましょう。
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